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生物多様性「おりがみアクション」から広がる企業のCSR活動

■「おりがみアクション」の開催

子どもたちが折紙でゾウやチョウをつくっている。一番人気はヘラクレスオオカブト。スタッフから複雑な折り方を教わりながら小さな手で折っていく。難しいからこそ、集中して取り組み、出来上がったときのうれしそうな顔は印象的だ。

この取り組みは、会員制リゾートホテルなどを経営しているリゾートトラスト株式会社がお客様向けに全国で展開している環境貢献活動の一つである。2010年、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が日本で開催された際、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)が主催した「おりがみアクション」の趣旨に賛同し、生物多様性のロゴである「おりがみで折った生き物」に10年後の地球へのメッセージを書いて未来に届けるという取り組みを継続的に実施している。

2016年11月26日会員制リゾートホテル、グランドエクシブ鳴門で「おりがみアクション」が開催され、地元、徳島の環境首都とくしま創造センターのスタッフや環境カウンセラーも活動に賛同されて、徳島県がすすめる温暖化防止啓発のパネル展示や啓発活動を同時開催した。リゾートトラストスタッフとの意見交換会では、ホテルにおける環境配慮、徳島県での生物多様性保全の取り組みなど、情報共有を行い、今後の発展に繋がるアイデアも出てきているそうだ。

また、これらの活動でのスタッフの楽しそうな笑顔もさることながら、この取り組みに関わることで、スタッフ自ら生物多様性について意識するようになったことや、「おりがみアクション」の企画検討を通じて、スタッフが一丸となることも増え、働き甲斐や内部コミュニケーションの活発化など企業体質の強化ともなっているようだ。

■自然とリゾート施設の共存に向けて

ここでは、「自然環境」「周辺環境」「職場環境」の3つの環境づくりを掲げ、人や自然を生かしたホテル経営を実践している。その考え方の一例として、

・施設建設時に樹木の伐採が必要な場合は、それ以上に周辺への植樹を行うことで、自然景観をできるだけ損なわず、緑豊かな状態に保つ努力をしている。

・ゴルフ場の芝生維持のために散布する農薬は、最も毒性が低いとされる農薬をグリーンのみに使用。排水は施設内の散水で再利用し屋外に出さない「クローズドシステム」を導入している。(グランディ浜名湖ゴルフクラブ)

・施設周辺の山林に不法投棄された廃棄物の撤去を含む、地域の清掃活動に参加。本年度は約11トンの廃棄物を回収。地域社会との関わりを大切にしている。(グランドエクシブ鳴門)

・「食」については、シェフ自ら小学校に赴き調理実習を行う「食育活動」や、お客様や地域の方に向けての「料理教室」を行っている。また、エクシブ淡路島ではスタッフ自ら野菜を栽培する「エクシブ農園」を行っている。「淡路島玉ねぎ」を中心に栽培しており、お客様が収穫体験をするプランはとても好評。お客様と地域をつなぐきっかけを提供、地域の価値を楽しく共有する取り組みを行っている。

持続可能な社会の実現に向けて、国連は2015年に「SDGs(持続可能な開発目標)」を採択した。企業活動に持続可能性を盛り込む動きは、今後ますます活発になることが予想される。サービス産業に環境配慮を取り入れるには工夫も必要であるが、「生物多様性」について考える機会があるリゾートというのも面白い。

また、このような企業の環境活動と、地域の環境NGO,NPOが連携して、更なる活動の広がりをどのように形づくっていけるのかも楽しみである。

快適でエコ!排水ゼロの循環し続けるトイレ

「もしも排水がゼロのトイレがあったら・・・。」

非常時はもちろんのこと、日常的に川や海を汚さず、水道水が節約できて、汲み取りや下水道が不要・・・いつもと同じように使いながら、自然環境への負荷を減らし、行政や家庭でのコスト削減が実現する。そんな夢のシステムが既にあるのをご存知ですか?

高知市にある、株式会社ダイドウが開発した循環式水洗トイレ「リサイくるん」は、人が出した汚水をバイオ汚泥処理と濾過の組み合わせで無臭透明な洗浄水に還元し、循環するシステムです。1日約200回の使用で、汚泥の汲み取りは数ヵ月に1回程度。消費電力はポンプを動かすための動力として、750wが必要ですが、ひと月の電気代は3千円程度、太陽光パネルなどで電力も自産自消すればランニングコストはほぼ不要になります。開発した専務のお話しによると「新たな浄化槽や下水道が不要のため、山間地域の公共施設への導入に向けた問い合わせが多い」そうですが、一般住宅にも導入しやすく、老朽化したトイレ問題の解決にむけて相談も増えているとのこと。既に、高知県黒潮町の児童公園や高知市内の中学校などに導入済みで実際に見ることができます。

持続可能な個人住宅版のスマートトイレに期待は膨らみます。

高知の路面電車とバスを子どもたちでいっぱいにしたい -交通エコポイント活用社会還元事業「ですかでゴー」-

自家用車での移動が多い高知県。2011年度より、高知県地球温暖化防止県民会議(会長:尾﨑正直知事)が実施している事業で、車に比べて地球温暖化ガスの排出が少ない電車・バス利用の機会を提供することで、公共交通が身近な移動手段の選択肢となるよう、小学生にICカード「ですか」の無料貸出を行っている。

小学校での校外活動のほか、児童クラブなど地域活動での利用も広まり、事業開始以降の5年間で、のべ 1万5千人が利用した。運賃に相当する額は、すべて県内の企業・団体等からの寄付支援によるもので、のべ244団体から合計570万円あまりが寄せられている。(2016年12月25日現在)

学校からは「公共交通の利用がエコにつながるということを子どもたちに気づかせるきっかけができた。」「電車に乗ったことのない児童もいたが、乗りかたを覚えたので、これから利用してみたいという声もあった。」「環境問題についても2年生なりに考えることができた。」などの感想が寄せられている。

地球温暖化防止活動の一環としての事業であるが、高知県に多い小規模企業・団体でも地域活動に貢献できることから、CSR活動の取り組みとしても認知度が高まってきた。企業や団体は1口1万円から、個人は1口千円から寄付が可能。同時に、公共交通体験イベントで事業内容と公共交通利用のPRを行うなど、県民に直接支援を呼びかける活動も展開している。

また、このほど優れた環境教育活動として評価され、平成28年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰を受賞した。

今後は、郡部小学校への利用促進活動に加え、公共交通利用による温暖化防止の出前授業を計画している。寄付支援による安定的な運営基盤の上で、さらなる発展が期待される社会還元事業だ。

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事業運営団体:高知県地球温暖化防止県民会議県民部会事務局

特定非営利活動法人 環境の杜こうち

住所:〒780-0935 高知県高知市旭町3丁目115番地 こうち男女共同参画センター3階

問合せ先(電話):088-802-2201