四国のすごい![四国EPOがすごいと思った四国の環境情報をお知らせします]
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ごみが行き着く現場から

徳島県三好市山城町にある(株)明和クリーンは、徳島県内では“唯一”の民間管理型最終処分場を持つ廃棄物処理事業者で、環境省のエコアクション21の認証を取得しています。ごみを「埋める」ことが仕事ですが、顧客に分別を呼び掛けてリサイクルを推進し、かつ埋める前には手作業で資源物を分別する等、「埋めない努力」を続ける、ユニークな会社です。

地域が「安全かつ強靭で持続的なくらし」を確保するためには、モノやエネルギー消費だけに着目するのではなく、適切な廃棄物の管理も必要になります。

事業所や家庭から出たごみは、種類毎に選別され、それぞれに適した処分方法で処理されますが、最終的には埋められます。その最終処分場では、河川や地下水などを汚染する恐れがないよう、処分場の底に遮水シートをひくなどして適切に管理をしています。

日本では最終処分場の残余容量(あとどれくらい埋められるか)が逼迫している状況ですが、その中でも特に徳島県は危機的状況にあり、同社が果たしている役割は非常に大きなものだと言えます。

同社は、3年前に安全環境整備室を開設し、3RやSDGs(持続可能な開発目標)の普及啓発に熱心に取り組んできました。特に、SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」として、廃棄された畳を処分場のシート保護に利用する等できるだけ廃棄物を出さない工夫や、排出者である顧客だけでなく近隣の小学校に対し「出したごみの行き先について」知る機会を提供しています。その一例として、平成29年10月31日に施設見学を行った三好市立山城小学校6年生からは、自分ができる事として、「ごみを減らす生活をする」「マイバックやマイ箸を持参する」など環境意識の向上や行動変容が期待される感想が寄せられました。

子どもたちだけでなく、実際に見学した人たちは、想像以上のごみの量に驚き、ゴチャゴチャのまま搬入された物と奮闘する職員の姿を目の当たりにするため、ごみに対する意識が必ず変わるそうです。教科書や書籍からは得られない体験を通じ、ごみの問題を自分の事として考える人が増えるよう、企業の地道な取り組みは続きます。

地域教育実践交流集会

人口減少や高齢化などの課題が急速に進む現代。地域の存続が危ぶまれる社会環境の中、地域教育の理念すら共有できていない状況にある。そんな中、愛媛県では、いろいろな場面で子どもに関わっている、あらゆる分野の人が集まる交流会がある。

参加者は、世代も職種も様々。社会的立場を離れてパーソナルな立場で議論し、実践事例の共有や、議論を通して得られた課題・気づきを持ち帰り、地域での活動に生かしてもらうことを大きな目的として開催され、新たな連携にもつながっている。

その状況を作りやすくするために、初日には15の分散会が用意され、全国各地から訪れた実践者による事例紹介や議論が行われる。分散会はくじ引きをして決まり、新しい出会いの場ともなっている。愛媛県の交流集会は今年で10回目。1泊2日の開催で、夜の交流会の目玉は「チャリティーオークション」。参加者が持ち寄ったお土産などを出品し、その売り上げを次回の交流集会の資金として運用するという斬新な取り組みが、この交流会を持続可能にしている理由の一つである。地域での教育実践者の輪は、愛媛県内にとどまらず、四国を含む日本国内のさまざまな地域に波及している。

室戸ユネスコ世界ジオパーク

高知県の東、太平洋に突き出た室戸市一体は大地の変動の歴史が見られる場所としてユネスコ世界ジオパークに認定されている。ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいう。現在世界ジオパークに認定されたところは、35カ国、127地域で、日本では8箇所。室戸ジオパークは2011年9月18日に認定された。(日本ジオパークネットワークHPより)

室戸ジオパークの特徴は、1000年に最大2mという大地の隆起が確認されており、大地の歴史やその出来事が確認できる場所として、世界でも大変貴重な場所となっている。例えば、空海の悟りの場となった御厨人窟・神明窟は、約1200年前に海水により削られて出来た洞窟で、空海の時代の洞窟は今よりもずっと海に近く、内部からは空と海しか見えなかったといわれている。

さらにダイナミックな地球のさまざまな出来事を伝える現場として、黒耳海岸(行当岬新村海岸)では、約3,000万年~4,000万年前に海底に堆積した地層を見ることができる。ここでは、砂や泥が層となって幾つも重なるタービダイト層が水平の状態から立ち上がった状態や、海底の地滑りが原因で平行に重なった地層のうちの一層準だけの構造が乱れているスランプ構造、水流によって形成された漣痕(レンコン)、生き物の痕跡が残された生痕化石、地震時の液状化で出来た化石と言われる砂岩岩脈などが、隆起により地上で間近で見ることができる。

西側の海岸段丘と遠浅の海底地形は、農業や漁業を生業とした地域の産業や文化を育んできた。それとは対照的に東海岸は、急角度で落ちる断層崖となっており、海洋深層水の取水を行うなど、地形の特徴を活かした産業が形成されている。

このように、室戸ジオパークは、特徴的な地形と気候、それらの恵みを活かした人々の暮らしや産業を体験できる、何度も訪れたくなる魅力的な地である。ジオパークのツアーガイドはこれらを分かりやすく説明してくれる。景色や風景を見る目が変わる、そんな体験が出来る場所である。