四国のすごい![四国EPOがすごいと思った四国の環境情報をお知らせします]
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第2回四国環境パートナーシップ表彰

環境に対する諸課題の解決に向けては、各主体での取り組みに加え、地域でさまざまな主体を巻き込んだパートナーシップづくりが重要である。

四国EPOでは昨年度より「四国環境パートナーシップ表彰」を始め、四国地方で活発なパートナーシップ活動を展開した団体や優れた取り組みに対して、「森里川海部門」「ESD環境教育部門」の2部門を設け、四国各県から各賞1団体ずつ表彰を行っている。 

第2回目となる今年度は、3月2日(木)に表彰式を行い、環境省中国四国地方環境事務所高松事務所の宇賀神所長より各受賞団体に対し、賞状が手渡された。

 また、今年度より三井住友海上あいおい生命保険株式会社四国営業部の協賛を得て、「生命保険のエコ手続で四国の環境保護活動を応援しよう!」の趣旨のもと、生命保険申込時にオンラインで申し込みがあった件数に応じて、いただいた寄付金を特別賞として2団体に授与した。

 受賞団体と「取り組み」は下記の通り。

【森里川海部門】

豊かな生態系サービスなどを含め、私たちの暮らしを支える森里川海の保全につながる取組や活動を行う団体を選定

・徳島県:徳島県立新野高等学校(「三井住友海上あいおい生命保険特別賞」同時受賞)

 「イシマササユリ保護活動」

・香川県:香川大学直島地域活性化プロジェクト

 「直島の環境を良くし隊!」

・愛媛県:愛媛県立伊予農業高等学校 伊予農希少植物群保全プロジェクトチーム 

 「重信川河口域(かこういき)での高校生が取り組む環境保全活動~13年間の軌跡~」

・高知県:三嶺の森をまもるみんなの会 

 「三嶺(さんれい)の森保全活動」

 

【ESD環境教育部門】

私たちの代だけではなく、次の世代のことも考え、持続可能な社会を構築につながる取り組みや活動を行う団体を選定

・徳島県:徳島県立富岡東中学校

 「持続可能な世界について考えよう」

・香川県:海守さぬき会

 「故郷(ふるさと)の海レスキュー隊計画」

・愛媛県:新居浜市立惣開小学校

 「1.渡り蝶アサギマダラを呼べ!フジバカマを絶滅危惧から救おう!」
 「2.自然いっぱい!生き物いっぱい!王子ヶ丘(里山)の自然を守れ!」

・高知県:NPO法人 黒潮実感センター(「三井住友海上あいおい生命保険特別賞」同時受賞)

 「海の中の森づくり」

表彰式後、各団体による活動発表が行われた。発表を通して、活動資金の調達を含めた運営の難しさや、周りの理解と賛同を得ながら発展的かつ持続的に活動展開するための課題や苦労を伺い知ることができた。また、各団体の活動の様子や取り組みに関する工夫を知ることにより、新たなアイデアを得たり、活動継続のための志を新たにした団体もあった。

今回の募集にあたり、四国四県からたくさんの取り組みがよせられ、四国のESDや環境保全活動が多くの方の想いと手によって実践されていることを実感した。皆さまの更なる活動を、四国EPOとして引き続き応援するとともに、新たな活動の発掘を進めて行きたい。

生物多様性「おりがみアクション」から広がる企業のCSR活動

■「おりがみアクション」の開催

子どもたちが折紙でゾウやチョウをつくっている。一番人気はヘラクレスオオカブト。スタッフから複雑な折り方を教わりながら小さな手で折っていく。難しいからこそ、集中して取り組み、出来上がったときのうれしそうな顔は印象的だ。

この取り組みは、会員制リゾートホテルなどを経営しているリゾートトラスト株式会社がお客様向けに全国で展開している環境貢献活動の一つである。2010年、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が日本で開催された際、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)が主催した「おりがみアクション」の趣旨に賛同し、生物多様性のロゴである「おりがみで折った生き物」に10年後の地球へのメッセージを書いて未来に届けるという取り組みを継続的に実施している。

2016年11月26日会員制リゾートホテル、グランドエクシブ鳴門で「おりがみアクション」が開催され、地元、徳島の環境首都とくしま創造センターのスタッフや環境カウンセラーも活動に賛同されて、徳島県がすすめる温暖化防止啓発のパネル展示や啓発活動を同時開催した。リゾートトラストスタッフとの意見交換会では、ホテルにおける環境配慮、徳島県での生物多様性保全の取り組みなど、情報共有を行い、今後の発展に繋がるアイデアも出てきているそうだ。

また、これらの活動でのスタッフの楽しそうな笑顔もさることながら、この取り組みに関わることで、スタッフ自ら生物多様性について意識するようになったことや、「おりがみアクション」の企画検討を通じて、スタッフが一丸となることも増え、働き甲斐や内部コミュニケーションの活発化など企業体質の強化ともなっているようだ。

■自然とリゾート施設の共存に向けて

ここでは、「自然環境」「周辺環境」「職場環境」の3つの環境づくりを掲げ、人や自然を生かしたホテル経営を実践している。その考え方の一例として、

・施設建設時に樹木の伐採が必要な場合は、それ以上に周辺への植樹を行うことで、自然景観をできるだけ損なわず、緑豊かな状態に保つ努力をしている。

・ゴルフ場の芝生維持のために散布する農薬は、最も毒性が低いとされる農薬をグリーンのみに使用。排水は施設内の散水で再利用し屋外に出さない「クローズドシステム」を導入している。(グランディ浜名湖ゴルフクラブ)

・施設周辺の山林に不法投棄された廃棄物の撤去を含む、地域の清掃活動に参加。本年度は約11トンの廃棄物を回収。地域社会との関わりを大切にしている。(グランドエクシブ鳴門)

・「食」については、シェフ自ら小学校に赴き調理実習を行う「食育活動」や、お客様や地域の方に向けての「料理教室」を行っている。また、エクシブ淡路島ではスタッフ自ら野菜を栽培する「エクシブ農園」を行っている。「淡路島玉ねぎ」を中心に栽培しており、お客様が収穫体験をするプランはとても好評。お客様と地域をつなぐきっかけを提供、地域の価値を楽しく共有する取り組みを行っている。

持続可能な社会の実現に向けて、国連は2015年に「SDGs(持続可能な開発目標)」を採択した。企業活動に持続可能性を盛り込む動きは、今後ますます活発になることが予想される。サービス産業に環境配慮を取り入れるには工夫も必要であるが、「生物多様性」について考える機会があるリゾートというのも面白い。

また、このような企業の環境活動と、地域の環境NGO,NPOが連携して、更なる活動の広がりをどのように形づくっていけるのかも楽しみである。

快適でエコ!排水ゼロの循環し続けるトイレ

「もしも排水がゼロのトイレがあったら・・・。」

非常時はもちろんのこと、日常的に川や海を汚さず、水道水が節約できて、汲み取りや下水道が不要・・・いつもと同じように使いながら、自然環境への負荷を減らし、行政や家庭でのコスト削減が実現する。そんな夢のシステムが既にあるのをご存知ですか?

高知市にある、株式会社ダイドウが開発した循環式水洗トイレ「リサイくるん」は、人が出した汚水をバイオ汚泥処理と濾過の組み合わせで無臭透明な洗浄水に還元し、循環するシステムです。1日約200回の使用で、汚泥の汲み取りは数ヵ月に1回程度。消費電力はポンプを動かすための動力として、750wが必要ですが、ひと月の電気代は3千円程度、太陽光パネルなどで電力も自産自消すればランニングコストはほぼ不要になります。開発した専務のお話しによると「新たな浄化槽や下水道が不要のため、山間地域の公共施設への導入に向けた問い合わせが多い」そうですが、一般住宅にも導入しやすく、老朽化したトイレ問題の解決にむけて相談も増えているとのこと。既に、高知県黒潮町の児童公園や高知市内の中学校などに導入済みで実際に見ることができます。

持続可能な個人住宅版のスマートトイレに期待は膨らみます。