四国のすごい! Shikoku’s that is awesome! 了不起的四国![四国EPOがすごいと思った四国の環境情報をお知らせします]
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第1回全国ユース環境活動発表大会

2月14日(土)に環境省、独立行政法人環境再生保全機構、国連大学サスティナビリティ高等研究所主催の環境活動発表大会が開催され、全国から20校の学校の代表がそれぞれの地域で行っている環境活動の取り組みを発表しました。

 

発表大会は『自分の高校の「環境活動」の発表を通して伝えること』、『他校の「環境活動」を知り、学ぶこと』を目的として今年度初めて開催されました。

 

各ブロックから予選を経て発表を行った20校は、地域の課題を解決や地域の自然を守るためなど、それぞれが設定した課題に対し、地域の特色を活かし、学校外の主体と連携・協働しながら、様々な取り組みを行っていました。また、学校によっては専門性を活かした研究などを行っているところもあり、10分という限られた時間の中でそれぞれの活動をアピールしました。

 

四国ブロックからは、徳島県立小松島西高等学校勝浦校と徳島県立新野高等学校が「緑のリサイクルモデル・刈草堆肥でストップ温暖化!」という共同プロジェクトを、愛媛県立宇和島水産高等学校が「ESDの観点による宇和海の環境保全活動」をテーマに活動を紹介しました。

 

発表内容は素晴らしいものばかりでしたが、審査の結果、「環境大臣賞」や「環境再生保全機構理事長賞」、「高校生が選ぶ特別賞」、「先生が選ぶ特別賞」、「優秀賞」が決定しました。残念ながら、四国からのエントリー校は受賞には至りませんでした。全体の講評としては、「環境活動のみならず、地域の課題解決を視点として持てるようになればいい」とか、「自治体・企業に加え、NGO/NPOとの連携」、「グローバルな視点を持ち、海外との連携を考えてほしい」、「今後を担う高校生がどのようなことを考えているかが分かり、希望が持てた」などがあり、環境活動を通じて、地域から日本、世界を良くしていけるという共通認識を持つ場となりました。

馬原アカリ医学研究所(徳島県阿南市)

日本で唯一のダニ専門の研究施設が四国にあることをご存知でしょうか。

徳島県阿南市にある「馬原アカリ医学研究所」。温かみすら感じる“アカリ”とは、実は学名(ラテン語)でダニのこと。こちらでは、日本紅斑熱をはじめとするダニ媒介性疾患の検査や診療支援、研究が行われています。

まだみなさんの記憶にも新しいのではないでしょうか、一時期メディアで多く取り上げられた「マダニ」。リケッチア(※)の一種である、リケッチア・ジャポニカの菌を持つマダニに刺されると日本紅斑熱を発症します。この日本紅斑熱を発見したのが、馬原医院院長の馬原文彦氏です。この発見は、国内のみならず国際学会においても大きく取り上げられました。馬原氏の長年にわたる臨床治療や基礎的研究により確立された日本紅斑熱の治療法は、多くの医療現場で応用されています。

実は過去、日本には唯一のダニの民間研究施設「大原綜合病院附属大原研究所」がありましたが、2012年に88年の歴史に幕を閉じることとなり、長年培われた知識や経験が失われてはいけないと、馬原氏が診療所の近くに馬原アカリ医学研究所を開設しました。大原研究所で主任研究員を務め、30年近く馬原氏と共同研究を重ねてきた藤田博己氏を所長として迎え、新たな研究活動をスタートさせたのです。併設して「馬原ダニの資料館」もあります。

「ダニ」と聞くと、抵抗を感じる人が多いと思います。私もそうでしたが、藤田氏からダニの生態について説明を受け、アカリワールドを知れば知るほど面白く、奥深い分野だと感心してしまいました。阿南市の教育委員会も、阿南市特有の教育の場として小中学校へ利用を推奨しています。

隣接して、おしゃれなカフェ(あかりカフェ)もあります。みなさんも是非、アカリワールドに触れてみてください。

※馬原アカリ医学研究所の連絡先:0884-36-3601

リケッチアとは、Rickettsia属の微生物の総称。ダニ等を媒介とし、ヒトに各種リケッチア症を引き起こす。


第5回四国生物多様性会議in西条「西条市の自然をめぐるエクスカーション!」

四国生物多様性ネットワーク(※)が例年開催している四国生物多様性会議、今年度は12月5日に愛媛県西条市で開催されました。翌6日にはエクスカーションが同地において実施され、今回はその内容を紹介します。

※四国生物多様性ネットワークとは、四国における生物多様性の保全活動を行う様々な主体の連携を促進し、豊かな自然環境の保全、自然と人が調和した社会基礎の構築を目指すネットワークです。

 

1.うちぬきウォークラリー

石鎚山系の伏流水・うちぬきの恵み豊かな、西条市アクトピア水系を西条自然学校の山本貴仁氏やスタッフの方の解説のもと、自然観察を行いました。同地区はいたるところから湧水があふれており、透明度の高い水の中にたくさんの魚影を確認しました。水草もたくさんありましたが、そのほとんどは外来種との説明を受けました。料理などで使われるクレソンなどの根が台所から流れ着き、繁殖することもあるようです。家庭やマンションでも地下から水をくみ上げて使用しているところもあり、西条市が水に恵まれていることがわかります。泉はいつもきれいに保たれ、「地域の自慢の泉」とお話になる住民の方の様子が印象的でした。誇りをもって、地域の環境保全することの原点を垣間見たような気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

2.神秘のシダ・コケ・ミステリーエコツアー

最初に訪れたのは、西条市丹原町の山中にある集落跡です。こちらには、もともと30世帯程が暮らしていましたが、道路がつかなかった為、10年前に最後の世帯が山を下りたことにより廃集落となりました。集落跡への険しい道中には、数多くの美しいシダやコケが自生しており、シダだけでも80種類が確認されているとのこと。中には雑種のシダもあり、案内人の小澤潤氏(NPO森からつづく道副代表)から、「里と人と自然が結びつき、人の生活の中で生まれた雑種。これこそ里山のシダと言ってよいだろう。」と説明を受けました。また、集落の人々が山林を管理し、有害鳥獣からも山を守っていたが、集落消失後は山が荒れ始め、イノシシが餌を求めて山を下りるようになったとの説明を受け、近年、町での被害が広がりつつある獣害への知見を深めました。また、集落跡には、高いものでは背丈以上にもなる石垣があり、すべて手作業で築かれた歴史を振り返りながら、先人の知恵と努力に息をのみました。

 

 

 

 

 

 

 

次に足を運んだのは千原鉱山跡。目的地までは、道らしい道もなく、山の斜面や崖を分け下りながら進んで、やっとの思いで辿り着きました。実はここは、世界中の研究者を魅了するコケの聖地だそうで、深緑のイワマセンボンゴケが岩にびっしりと生え広がる光景は圧巻でした。道のりが本当に厳しく大変だったのですが、人が近寄りづらいからこそ守られている生態系に感動しました。

さらにここでは、岩場の所々に銅が浸み出した茶色い変色が見られ、その近くにはカナヤマシダが生えていました。昔より山師たちは、この植物を頼りに銅を探し出していたそうで、人が自然から受けていた恩恵と知恵に触れることができました。

人と自然がつながるからこそ保たれる里地里山の調和と、人が余計な介入をしないからこそ保たれる生態系環境。自然の豊かさについて、より深く考える良い機会となりました。

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