かがわの脱炭素政策セミナー ~政策決定者向け自然エネルギー講座(第32回:2023/12/13)
IEA(国際エネルギー機関)は、10月に公表した報告書で次の予測を示した(*1)。
▷化石燃料の需要は、2030年までにピークを迎えて減少に転じ、エネルギー関連のCO2排出量も25年までに減少に転じる。
▷自然エネルギーの割合は、現在の約3割から2030年には5割に。
▷電気自動車(EV)の新車販売数は、30年には現在の10倍に増加。
▷化石燃料のボイラーに代わり,ヒートポンプや電気暖房が広がる。
国連の気候変動に関する報告書は、世界の気候目標である「1・5度目標」達成には
▷世界のCO2排出量を25年までに減少に転じさせ
▷35年までに19年比65%の削減が必要とする(*2)。
IEA報告書の予測は、「1.5度目標」達成への希望をつなぐものではあるが、一方でIEAは、30年までに世界の自然エネを3倍、自然エネルギー転換への投資を30年までに5倍以上に増やすことが必要とも述べる。
エネルギー部門における最も低コストで効果的なCO2排出削減策は、化石燃料発電から風力発電・太陽光発電への自然エネルギー転換とされている(*2)。昨今のエネルギー危機を背景として、この2つは、日本を含む世界の大部分の地域で、すでに最安のエネルギーになっており、インフレ抑制法(米)・リパワーEUなど、世界では「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」政策を加速させている。日本は、自然エネルギー転換で世界に大きく遅れているが、それでも地域から省エネや自然エネ拡大を進める動きは始まっている。
環境省は自然エネルギー100%の脱炭素先行地域を2030年までに全国に100か所つくる政策を昨年から開始。この政策は、気候危機対策にとどまらず、地域経済を活性化させ地域課題の解決をはかり持続的な地域社会を構築し地方創生に資することを目的とする。自治体が自然エネルギー100%をめざし高い削減目標を掲げ地域から積極的に脱炭素に取り組むことは、地球の気候危機抑制に貢献するだけでなく、地域社会の雇用・経済・持続・災害などにも有益。香川のほとんどの自治体は、既存の技術を用いて2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。省エネ・電化・自然エネ転換によって、県内のCO2排出量を2030年までに60%以上削減し、2050年までに排出ゼロを実現することができる(歌川学氏の脱炭素シナリオ2022/12/25)。
このような知見を政策に反映させ、香川の未来に向けて積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
*1:IEA「世界エネルギー見通し2023」報告書(2023/10/24)The World Energy Outlook 2023:https://www.iea.org/reports/world-energy-outlook-2023
*2: 国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『第6次評価報告書 統合報告書』(2023/3) (2023/3)
【日時】
2023年12月13日(水)17:00~18:30
*日時については幅を設けますのでご相談ください。
【テーマ】
1.気候危機の現状と気候・エネルギー政策
2.地域からの脱炭素政策
【実施形態】
オンライン(ZOOM)開催
【参加費】
500円( 連続講座ですので、できれば年間参加コミットでご参加ください。)
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「12月脱炭素セミナー申込」
(2)内容
①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
②希望参加形態:今回「 オンライン」のみです。
③電話番号:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
(3)申込先:hibire2023◎gmail.com(メールの際は◎を @ にご変更下さい)柏まで
参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールでご連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
【主催】
自然エネルギー100%社会学習会
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【次回日時】次の実施を予定しています。
2024年1月17日(水)17:00~18:30
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.世界の気候危機対策と日本
2.地域からの脱炭素と地域経済
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■自然エネルギー100%社会学習会
市民が地域から気候・エネルギー問題を考え脱炭素を目指す学習会です。
日 時:12月5日(火)17:30~19:00
詳 細:https://4epo.jp/information/notice/29988.html
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