お知らせ・募集 [香川県] 2022/11/04

かがわの脱炭素政策セミナー:政策決定者向け気候・エネルギー講座(第20回:12/14)

◼️かがわの脱炭素政策セミナーご案内
 
昨年のCOP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)では『グラスゴー気候合意』が採択され、地球の平均気温上昇を産業革命期から「+1.5度」に抑えることが世界の新たな気候目標になりました。地球の平均気温は現在すでに+1.1度上昇しており、この気候変動によって世界各地で熱波や豪雨などの気候災害が増加。大きな被害を引き起こしています。「+1.5度」を超える平均気温上昇は、地球の自然環境に取り返しがつかない破局をもたらすとされ、気候変動を引き起こしたのが人間活動であることは「疑いの余地がない」とされています(IPCC『1.5度特別報告書』『第6次評価報告書』)。
 
各国政府は、「1.5度目標」に整合するよう、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス(GHG)の「2030年排出削減目標の見直しと引き上げ」を求められています。しかしながらCOP27開催前の10月27日に国連環境計画(UNEP)が公表した報告書は、世界各国の政府が現在提出しているGHG削減目標は「1.5度目標」に届かず、これらがすべて達成されても地球の平均気温は今世紀中に2.8度上昇するという見込みを示しました。同報告書は、「1.5度目標」は深刻な危機に瀕しており、大惨事を避ける唯一の手段は早急に社会を変化させることだけとしています。
 
日本では今年6~7月、各地で40度を超える高温が観測されました。このような高温は、温暖化の影響で発生の確率が240倍高くなったとされています(気象庁などの研究)。気候危機対策は、世界の喫緊の課題です。
 
日本では昨年、4月に「2030年までに温室効果ガス排出量46%削減」が打ち出され、5月に「改正地球温暖化対策推進法」が成立。「2050年までに排出量実質ゼロ」が法律化されました。「2050年カーボンニュートラル」は、「1.5度目標」実現のための長期目標。その達成には、世界の国・地域・自治体・国民・事業者・諸団体などの協力が必要です。各自治体には、より積極的な脱炭素政策が求められています。
 
近年、世界のほとんどの地域では、風力・太陽光などの自然エネルギーは最も低コストのエネルギー。加えて、ウクライナ侵攻によって化石燃料価格が高騰し、世界は「省エネ・電化・自然エネ転換による脱炭素」を加速させています。
 
ところが日本では、それに逆行し「石炭・水素・アンモニア・原発による脱炭素」に進もうとしています。
 
しかし、日本には、エネルギー需要を十分に上回る自然エネルギー資源が地域に潜在。その開発・利用によって、2050年までにすべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなう「自然エネルギー100%社会」が実現可能とする「自然エネルギー100%シナリオ」は少なくとも7つ公表され、その多くは、石炭火力と原発ゼロで「1.5度目標」に整合した排出削減と2050年の排出量ゼロ実現が可能としています。
 
香川県の8市9町のほとんどは、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。その先、自然エネルギー由来の余剰電力の県外輸出が可能(県外への燃料費流出がなくなり電力輸出で稼げる県に)。エネルギー効率の向上・電化・自然エネルギー転換を進めることによって、県内のCO2排出量を2030年までに64〜68%削減(2013比)でき、2050年までに排出ゼロを実現できます(現在の技術を用いて99%削減。残りの削減は新技術を利用:歌川学氏の脱炭素シナリオ2021/12/12)。   
 
地域から自然エネルギー転換をはかる政策は、地域の雇用を拡大し、地域に経済循環を起こし、地域経済を活性化させます。また、エネルギーの地産地消によって地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%を志向する先進的で新しい産業・企業の誘致・育成を促します。       
 
自然エネルギー社会を目指す政策は、気候政策として香川と世界のために求められていると同時に、香川がエネルギーと経済において自立し、安定した経済と雇用を維持しながら未来への展望をもって存続していくために求められているものです。     
 
環境省は、11月1日、今年から始まった「脱炭素先行地域」づくりの第2回募集の選定結果20件を発表しました。これは、地域が主体となって自然エネルギー事業などに取り組むことによって、気候対策に加えて持続可能なより良い社会の構築を目指す政策です。香川でもこの政策を活かす政治が求められています。香川の未来に向けて、より積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
 
【日時】
2022年12月14日(水)17:00~18:30
 
【テーマ】
日本の気候・エネルギー政策 / 地域からの脱炭素
香川県での地域からの脱炭素政策について考えます。
 
【対象】
地方自治体の議員・首長(元・前職を含む)
 
【実施形態】
諸事情を勘案して、今回はオンライン開催のみとなります。
 
【参加費】
資料代500円程度(連続講座なので、できれば年間コミットでご参加ください)
 
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「脱炭素セミナー申込」   
  
(2)内容
 ①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
 ②希望参加形態:Web参加
 ③電話番号:初めてご参加の方:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
 
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで
   お問い合わせや参加申込みには、可能な限り直前まで受け付けます。
 
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
 参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
 また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
 
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【次回日時】次の実施を予定しています。
 2023年1月18日(水)17:00~18:30 
 
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.日本の2030年削減目標
2.香川における脱炭素先行地域づくり
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【歌川学さん講演会】       
 地域からの脱炭素がつくるかがわの未来 ~ 県と8市9町の2050年ゼロカーボンシナリオ ~
  
講   師:歌川 学 産業技術総合研究所 研究員
日   時:12月25日(日)14時~16時(午後2~4時)講演後に質疑時間を設けます。
実施形態:ZOOM利用(オンライン開催)。参加方法はお申込みの方にお伝えします。 
申   込:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp (メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで。
      件名「歌川学さん講演会申込み」
       ① 氏名:必須 / ②③は、差し支えない範囲でお答え下さい。
       ② 居住地( 県・市町村 ) / ③ 所属ないし参加動機

参 加 費:無料(できましたら運営費用のカンパをお願いします。) 

詳細:
【歌川学さん講演会】 地域からの脱炭素がつくるかがわの未来 ~ 県と8市9町の2050年ゼロカーボンシナリオ ~(12/25)
https://4epo.jp/information/notice/26940.html

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【自然エネルギー100%社会学習会】
・市民の方を対象として、気候・エネルギーに関する課題を幅広く取り上げます*。
・脱炭素セミナーへのご参加が難しい方は、こちらへのご参加をおすすめします。
*日本〜世界の気候・エネルギー政策、地域からのPPA など
・詳細:第73回自然エネルギー100%社会学習会(12/6)
https://4epo.jp/information/notice/26936.html
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