四国のおすすめ [徳島県] 2021/11/05

コオロギで目指す食料難と食品ロスの課題の同時解決

ある企業からコオロギせんべいが発売され、昆虫食への注目が集まってきています。そのせんべいにも使われた食用コオロギを製造している会社が、徳島県にある株式会社グリラスです。
グリラスは、徳島大学でコオロギを使って、受精卵からどうやって生き物のかたちが作られるかを研究していた渡邉崇人さんが中心となり、2019年に立ち上げました。現在は、鳴門市と美馬市に生産拠点を設け、コオロギの生産や食品原材料の生産を行っています。

■なぜコオロギなのか

コオロギにはタンパク質が多く含まれていること、雑食性で餌を選ばないことから、食品ロスになっている農業残さや加工残さを餌にできること、出荷まで約30日と短期間であり、狭いスペースでも大量に飼育できることが、コオロギに着目した理由です。グリラスでは、熱帯から亜熱帯地域に住むフタホシコオロギという種を使い、温度管理した空間で年間を通して飼育しています。栄養分としては、コオロギをまるごと粉にするため、タンパク質のほか、ミネラルやビタミンが含まれています。

  

■昆虫食を当たり前に

同社では、コオロギを生活の中で当たり前に、朝起きた時から寝るまで、商品を買って食べようと思えば手に取れる商品があるという状況を作っていきたいと考えています。すでに、お菓子や主食・主菜になるカレーやパンが発売されており、街のお店やグリラスのネットショップ「グリラスオンライン」で購入することができます。また、徳島県内では、コオロギメニューを提供する飲食店も増えてきており、徐々に身近なものになっています。今後の目標は、朝ごはんとして食べられるような軽い食事のものから、夜寝る前にお酒を飲みながらおつまみにできるようなものなど、ラインナップとして取り揃えていくことだそうです。

 

■これからのチャレンジ

世界的に食品ロスが問題となっている一方で、食べるものに困る途上国の現状があります。途上国と先進国で出る食品廃棄物や食品ロスを原料にした餌でコオロギを育て、途上国と先進国の食品ロス削減と、飢餓に直面する地域へのタンパク質循環につなげていこうと計画しています。

グリラスでは、廃校の生産拠点としての活用や、地域での雇用を生み出すことで地元住民や移住者を採用し、地方都市の活性化にも貢献しています。来年春には、さらに拠点と職員を増やし、事業を拡張していく計画があり、国内外のさまざまな課題の同時解決を目指しています。

 

●株式会社グリラス
https://gryllus.jp/

●オンラインショップ
https://gryllus-online.jp/