四国のおすすめ [高知県] 2021/03/19

ジオの鼓動と人と地域をつなぐ拠点 足摺宇和海国定公園竜串ビジターセンター「うみのわ」

高知県の西南、土佐清水市竜串に足摺宇和海国定公園竜串ビジターセンター「うみのわ」が2020年3月に設置されました。ここでは、この地域の特色ある自然や文化を伝え、次世代につなげる拠点としてさまざまな活動を行っており、次の5つの基本的機能があります。

・つ ど う:気軽に集い語り合う場の提供

・つたえる:情報発信や体験プログラム等による学びの場

・いざなう:地域の自然・文化との出会いをつなぐ

・しらべる:調査・研究への支援

・つ く る:人と人をつなぎ、多様性を活かした新たな価値を創造する

この地域は、大地の隆起・風化侵食でできた壮絶な姿を観察できる場所となっています。かつて日本列島は大陸の一部でした。この地域の大地の大部分は、このころに海底で積もった砂や泥がプレートの動きによって陸に押しつけられてできた地層が隆起してできています。

竜串海岸ではその後日本列島が大陸から離れ現在の位置に移動するころに、頻発していた地震や海底地すべりによってぐにゃぐにゃになった地層を見ることができます。地下ではマグマが大地を持ち上げ、やがて足摺岬を形づくり、現在の姿になりました。

竜串海岸では、大地の変動や生きものの痕跡、自然の営みが創りだした奇岩がたくさんあります。すぐにでも海岸に行きたいところですが、まず「うみのわ」でこの地域の森里川海の情報を入手することをお勧めします。

展示を見る、触るだけでなく、スタッフから展示の説明を聞いてみましょう。森から海への繋がり、暮らし、産業などがこの地域の自然と密接に関連していることが立体的に感じられ、大地のドラマとともに知的好奇心を掻き立てます。

美しい景色を写真に撮るだけでなく、ぜひ一つひとつに大地のドラマとそこに生きた生物にも思いをはせてもらいたいものです。

例えば、コンクリーションという茶色く酸化した丸い塊は、生きものの遺骸の成分が化学反応を起こしてできたとのこと。海岸のあちこちの岩にくっついており、不思議な光景となっています。それを「うみのわ」では手に持ち、重さを実感することができます。なんと、火星にも似たものがあるとのことで、思いは他の惑星の生きものの存在にも広がります。

また、スナモグリが作った巣穴が化石となったものや、砂岩にしみ込んだ海水が乾いて結晶化することで岩に丸い穴をあけ(タフォニ)、それが連なることでレース状となったもの、水の動きが波模様となって残った漣痕(リップルマーク)など、自然がつくる妙に興味は尽きません。

その他、「うみのわ」周辺には、貝殻やサンゴでできた砂浜や、豊かな海の生態を学べる足摺海洋館「SATOUMI」、サンゴや海底の生き物を観察できるグラスボート、気軽に海中が見える足摺海底館、貝殻を集めた海のギャラリー、キャンプ場など、この地域の「知りたい」「体験したい」に応える施設がたくさんあります。

過去のことを知り、地域の大地や気候、生態系、そして森里川海の繋がりが私たちの今の暮らしと産業・文化につながっていることに気づくことで、これからの私たちの暮らし方や未来の姿の方向に思いをはせることが出来るのではないでしょうか。

「うみのわ」では、自然ガイドや観光コンシェルジュをはじめとする様々な専門性を持ったスタッフによって、遊びや学び、体験をサポートしてもらえます。また、20名ほどで集い、学びあう交流の場として利用することもできます。ぜひ、竜串の自然を体験する拠点として活用してみてください。

足摺宇和海国立公園竜串ビジターセンター うみのわ
〒787-0450 高知県土佐清水市三崎字今芝4032-2
mail:uminowa◎city.tosashimizu.lg.jp(メール送信の際は、◎を@にご変更ください。)