四国のおすすめ [四国] 2021/02/01

香川県立三本松高等学校「三高みんなの食堂」 

香川県東かがわ市にある香川県立三本松高等学校は、2020年9月23日に学食をリニューアルオープンしました。多くの学食が抱える経営の難しさに加え、生徒数減少の影響もあり学食利用者の数も減少する中、生徒の多くが地元の食材をあまり食べていないという現状を知った校長先生が、「学食を通して生徒に地元の美味しいものを食べさせたい、食を起点とした学びと交流の拠点として生徒が活動し、地域のよさを知ってもらいたい」との思いから改革をスタート。これまで事務的に行ってきた学食経営を根本から見直し、経営は地元の農業法人に委託、生産者と直接つながることでより新鮮な食材を取り入れることができるようになりました。多角経営をめざす農業法人にとっても、学食への参入は食材の安定的な供給や雇用の確保というメリットがあり、自分たちが高校生の食の安全・安心を担っているというスタッフの自負ややりがいにもつながっています。

さらに、食器やお盆は地域の蔵に眠っていたものを提供頂いて利用しています。漆塗りのお盆など、昔から大切に使われてきたものを使うと見映えも変わり、脱プラスチックに貢献するとともに、生徒たちには「オシャレ」に映るらしく、古きよきものの新しい魅力発見の機会となっています。

また、生徒の学びと体験の場としても食堂を生かす取組をしています。生徒は単なるお客さんではありません。学食のリニューアルに伴い、「三高みんなの食堂プロジェクト」として生徒全員が参加し、自分たちで良い食堂をつくり上げる意識をもって関わっています。さらに、校内でプロジェクトリーダーとして活動する生徒を募り、1~3年生の希望者24人が、広報チーム、デザインチーム、総務チームなどに分かれて活動。勉強や部活などがメインの高校生活の中で、自分の時間を上手にマネジメントして食堂づくりに関わっています。イラスト付きの手描きメニューは生徒の個性や能力が発揮され、見るだけでも楽しいものになっています。また、入り口にかかるのれんも手作りです。このパッチワークでできたカラフルなのれんは、実は革をつなぎ合わせています。東かがわ市は手袋産業が盛んで、通常端切れは廃棄物として処理されますが、卒業生の会社からこの革の端切れを提供してもらい、のれんに生まれ変わらせることができました。

持続可能な学食づくりはまだまだ続きます。「三高みんなの食堂」という名前のとおり、地域全体の関わりがこの食堂の大きな魅力となっています。

手袋の端切れで作成したのれん

メニューは素敵な生徒さんの手描き