お知らせ・募集 [オンライン,香川県] 2023/04/20

かがわの脱炭素政策セミナー:政策決定者向け気候・エネルギー講座(第25回:5/17)

◼️かがわの脱炭素政策セミナーご案内
 
香川県議会議員選挙(2023/4/9投開票)で「エネルギー・環境」を最優先に掲げる候補者をNHK「ボートマッチ」で調べたところ、全選挙区でゼロでした。これは、有権者の関心の反映とも考えられます。
 
NHK統一地方選2023ボートマッチ:https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/touitsu/survey/votematch_kengisen/
 
使い方例:①「香川県議選」→②「選挙区」→③「取り組みたいテーマ・池田県政評価」→④「エネルギー・環境」(池田県政については「回答しない」)→結果→他の選挙区について②~④
 
日本では関心が低い環境問題ですが、世界では「気候危機」は世界全体で協力して取り組むべき最優先の課題とされ、世界の気候危機対策が現在とこれからの世界を方向づけています。例えば、パリ協定(2015/12採択)・グラスゴー気候合意(2021/11成立)。これらは、世界の国・地域を巻き込み、社会や生活のあり方を根底から変えつつあります。人為的温暖化懐疑論の喧伝をさておいて、「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」と「2050年までに世界の温室効果ガス排出実質ゼロ(ゼロエミッション・ゼロカーボン)」に向かう動きは世界の本流となっています。日本も無関係ではないのですが、あまり話題になりません。しかし、例えば次の事実はいかがでしょうか?
 
・2019年の台風19号・15号による経済損失額は、この年の世界1位・3位(高村ゆかり2021/9/1より)。
・自然災害による被害の増加により、保険金の支払額は2018年度に1.4兆円に急増し、その後も高止まり。赤字が続く損保会社は2022年10月、保険料を大幅に値上げした(毎日新聞2022/12/29)。
・世界では企業に対し、今後の気候変動が事業に与えるリスクを評価し、その情報を開示することが求められている(TCFD)。
・今後、自然エネルギー調達ができない企業が被る経済的損失は、日本が世界で2番目に大きい(8兆円超:ブルームバーグNEF)。つまり自然エネルギー転換ができない企業は、取引先に選ばれず世界市場でビジネスチャンスを失う。
・G7は、化石燃料発電の大部分を2035年までに止めることに合意している(2022/5)が、G7の中で日本だけが石炭火力発電の廃止年限を決めていない。
・太陽光と風力は、世界のほとんどの国で最も安価なエネルギーになっている(ブルームバーグNEF2021/3)。日本も遅ればせながら、卸電力市場において太陽光の落札価格が石炭火力を下回った(2021/11~)。
 
高い気候目標を掲げ、地域から「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」に取り組むことは、気候危機を抑えるだけでなく、地域に様々な便益をもたらす可能性があります。香川県の8市9町のほとんどは、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。さらに余剰の自然エネルギー電力を地域外に輸出できるようになる(地域外への燃料費流出がなくなり、売電収入が流入)。エネルギー効率の向上(省エネ)・電化・自然エネルギー転換を進めることによって、県内のCO2排出量は2030年までに63~66%削減(2013比)でき、2050年までに排出ゼロを実現できる(歌川学氏の脱炭素シナリオ2022/12/25)。脱炭素とりわけ自然エネルギー転換を地域から進めることは、地域の雇用を拡大し、地域に経済循環を起こし、地域経済を活性化させる。地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%を志向する先進的で新しい産業・企業の誘致・育成を促す可能性があります。自然エネルギー社会を目指す政策は、気候政策として香川と世界のために求められていると同時に、香川がエネルギーと経済において自立し、安定した経済と雇用を維持しながら未来への展望をもって存続していくために求められています。環境省「脱炭素先行地域」づくりは、地域が主体となって自然エネルギー事業などに取り組むことによって、気候対策に加えて持続可能なより良い社会の構築を目指す政策。香川でもこの政策を活かす政治が求められている。香川の未来に向けて、積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
 
【日時】
2023年5月17日(水)17:00~18:30 
 
【テーマ】
日本の脱炭素政策 
香川における地域からの脱炭素
 
【対象】
地方自治体の議員・首長(元・前職を含む)
 
【実施形態】
諸事情を勘案して、今回はオンライン開催のみとなります。  
 
【参加費】
資料代500円程度
(連続講座です。できれば年間コミットでご参加下さい) 
 
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「脱炭素セミナー申込」     
(2)内容
 ①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
 ②希望参加形態:Web参加のみ(会場開催はありません)。
 ③電話番号:初めてご参加の方
               :案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
 
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで
お問い合わせや参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
 
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
 参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
 また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
 
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【次回日時】次の実施を予定しています。
 2023年6月14日(水)17:00~18:30 
 
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.香川の排出削減と脱炭素政策
2.香川における脱炭素先行地域づくり
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【自然エネルギー100%社会学習会】
市民の方を対象として、気候・エネルギーに関する課題を幅広く取り上げます*。
脱炭素セミナーへのご参加が難しい方は、こちらへのご参加をおすすめします。
*日本~世界の気候・エネルギー政策、地域からのPPA など
・詳細:第78回自然エネルギー100%社会学習会(5/9)
https://4epo.jp/information/notice/28196.html