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[オンライン,香川県]
2023/01/26
かがわの脱炭素政策セミナー:政策決定者向け気候・エネルギー講座(第22回)(2/15)
◼️かがわの脱炭素政策セミナーご案内
2022年、世界の年平均気温は産業革命前の1850年~1900年よりも約1.2度高かった。大気中の温室効果ガス(GHG)量は、これまでで最も多かった。海水温の上昇は、2019年以降4年連続で過去最高を更新し、観測史上最も高くなった。世界各地で気候変動の影響とみられる異常気象が発生。数百万人が被害を受けた*。日本においても、6月下旬~7月初めの記録的高温は温暖化によって発生確率が240倍高まったとされる(気象庁などの研究)。昨年のCOP27*では、気候変動による損失と被害に対し、世界が基金を創設して支援する合意が成立。CO2を大量に排出している先進国の責任が問われている。気候変動について最新の科学的知見をまとめたIPCC*『第6次評価報告書』は、次のように述べる。
・地球の平均気温は、産業革命期以前に比べて+約1.1度上昇。
・気候変動は、熱波や豪雨など気象災害を増加させ、すでに広い範囲で損失や被害を引き起こしている。
・人間活動が気候変動を引き起こしていることは「疑いの余地がない」。
・今後、GHG排出量を最大限抑制しても、20年間で一時的に+1.5度に達する可能性がある。CO2などGHGの大幅な排出削減に直ちに取り組めば、今世紀末に+1.4度で安定する可能性もある。
・地球の平均気温上昇を「一時的な+1.5度超えなしに+1.5度より低い水準で安定化させる」には、世界のGHG排出量を「2025年までにピークに」「2030年までに34~60%削減」「2050年までに73~98%削減」が必要。
「1.5度目標」は、『グラスゴー気候合意』(2021/11採択)によって世界の新たな気候目標になった。その実現のため、世界では「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」が進む。近年、世界のほとんどの地域で風力発電・太陽光発電が最も低コストのエネルギーとなり、加えて、ロシアのウクライナ侵攻による化石燃料価格の高騰は、この動きを加速させている。
日本には、エネルギー需要を十分に上回る自然エネルギー資源が各地域に潜在し、その開発・利用によりすべてのエネルギーを自然エネルギーで賄うことができる。2050年までに日本で「自然エネルギー100%社会」が実現可能とする「自然エネルギー100%シナリオ」は、数多く公表されており、石炭火力と原発ゼロで「1.5度目標」に整合した排出削減と2050年の排出ゼロが可能としている。
香川県の8市9のほとんどは、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。さらに余剰の自然エネルギー電力を地域外に輸出できるようになる(地域外への燃料費流出がなくなり、売電収入が流入)。エネルギー効率の向上(省エネ)・電化・自然エネルギー転換を進めることによって、県内のCO2排出量は2030年までに63~66%削減(2013比)でき、2050年までに排出ゼロを実現できる(歌川学氏の脱炭素シナリオ2022/12/25)。
脱炭素とりわけ自然エネルギー転換を地域から進めることは、地域の雇用を拡大し、地域に経済循環を起こし、地域経済を活性化させる。地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%を志向する先進的で新しい産業・企業の誘致・育成を促す可能性がある。自然エネルギー社会を目指す政策は、気候政策として香川と世界のために求められていると同時に、香川がエネルギーと経済において自立し、安定した経済と雇用を維持しながら未来への展望をもって存続していくために求められている。環境省「脱炭素先行地域」づくりは、地域が主体となって自然エネルギー事業などに取り組むことによって、気候対策に加えて持続可能なより良い社会の構築を目指す政策。香川でもこの政策を活かす政治が求められている。
香川の未来に向けて、積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
*アムネスティ国際ニュース 2023/1/10:https://www.amnesty.or.jp/news/2023/0116_9834.html:
*COP27:第27回気候変動枠組条約締約国会議 /「シャルムエルシェイク実行計画」を採択。
*IPCC:国連気候変動に関する政府間パネル。1988年に設立。世界の195の国・地域が参加。世界中の科学者が協力して、最新の気候科学を反映した気候変動についての報告書を定期的に作成。『第6次評価報告書』(2021年8月~2022年4月公表)は、世界中の研究者が書いた1万4000本の論文を引用して世界66カ国の200人以上の執筆者によって作成され、3回の査読を経て公表された。(江守正多氏の解説2021/9/30:https://www.asahi.com/sdgs/article/14446463:より)
【日時】
2023年2月15日(水)17:00~18:30
【テーマ】
日本の脱炭素政策
香川における地域からの脱炭素
【対象】
地方自治体の議員・首長(元・前職を含む)
【実施形態】
諸事情を勘案して、今回はオンライン開催のみとなります。
【参加費】
資料代500円程度
(連続講座です。できれば年間コミットでご参加下さい)
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「脱炭素セミナー申込」
(2)内容
①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
②希望参加形態:Web参加のみ(会場開催はありません)。
③電話番号:初めてご参加の方
:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで
お問い合わせや参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
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【次回日時】次の実施を予定しています。
2023年3月15日(水)17:00~18:30
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.香川の排出削減と脱炭素政策
2.香川における脱炭素先行地域づくり
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【自然エネルギー100%社会学習会】
市民の方を対象として、気候・エネルギーに関する課題を幅広く取り上げます*。
脱炭素セミナーへのご参加が難しい方は、こちらへのご参加をおすすめします。
*日本~世界の気候・エネルギー政策、地域からのPPA など