お知らせ・募集 [香川県] 2022/12/26

かがわの脱炭素政策セミナー:政策決定者向け気候・エネルギー講座(第21回:1/18)

◼️かがわの脱炭素政策セミナーご案内
 
パキスタンでは、6月の集中豪雨で国土の3分の1が水没。近年、世界各地で気候災害が多発しています。エジプトで開かれたCOP27*では、気候変動で途上国が被った損失と被害に対し世界が基金を創設して支援する合意が成立。温室効果ガス(とりわけCO2)を大量に排出している先進国や新興国の責任が問われています。
 
「パキスタンで起きていることは、パキスタンにとどまらない」(COP27会場でパキスタンが掲げていた言葉:土田道代氏2022/12/17)。日本各地における6月下旬~7月初めの記録的高温は、温暖化が起きていなければ1200年に1度。温暖化によって発生確率が240倍高まったとされています(気象庁などの研究)。 
 
気候変動について最新の科学的知見をまとめたIPCC*『第6次評価報告書』は、次のように述べます。
・地球の平均気温は、産業革命期以前に比べて+約1.1度上昇。
・気候変動は、熱波や豪雨など気象災害を増加させ、すでに広い範囲で損失や被害を引き起こしている。
・人間活動が気候変動を引き起こしていることは「疑いの余地がない」。
・今後、温室効果ガス(GHG)排出量を最大限抑制しても、20年間で一時的に+1.5度に達する可能性がある。
 二酸化炭素などGHGの大幅な排出削減に直ちに取り組めば、今世紀末に+1.4度で安定する可能性もある。
・地球の平均気温上昇を「一時的な+1.5度超えなしに+1.5度より低い水準で安定化させる」には、世界の
 GHG排出量を「2025年までにピークに」「2030年までに34〜60%削減」「2050年までに73〜98%
 削減」が必要。  
「1.5度目標」は、『グラスゴー気候合意』(2021/11採択)によって、世界の新たな気候目標になりました。その実現のために、排出削減の加速が求められています。それを、どのように進めるか?近年世界のほとんどの地域では、風力・太陽光が最も低コストのエネルギー。加えて、ロシアのウクライナ侵攻によって化石燃料価格が高騰し、世界では「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」が急速に進んでいます。
日本にも、エネルギー需要を十分に上回る自然エネルギー資源が諸地域に潜在。その開発・利用によって、すべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなう「自然エネルギー100%社会」が実現可能。2050年までに日本で自然エネルギー100%が実現可能とする「自然エネルギー100%シナリオ」が、これまで数多く公表され、その多くは石炭火力と原発ゼロで「1.5度目標」に整合した排出削減と2050年の排出ゼロが可能としています。
 
香川県の8市9町のほとんどは、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。その先、自然エネルギー由来の余剰電力の県外輸出が可能(県外への燃料費流出がなくなり電力輸出で稼げる県に)。エネルギー効率の向上・電化・自然エネルギー転換を進めることによって、県内のCO2排出量を2030年までに64〜68%削減(2013比)でき、2050年までに排出ゼロを実現できます(現在の技術を用いて99%削減。残りの削減は新技術を利用:歌川学氏の脱炭素シナリオ2021/12/12)。
  
地域から自然エネルギー転換をはかる政策は、地域の雇用を拡大し、地域に経済循環を起こし、地域経済を活性化させます。また、エネルギーの地産地消によって地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%を志向する先進的で新しい産業・企業の誘致・育成を促します。       
 
自然エネルギー社会を目指す政策は、気候政策として香川と世界のために求められていると同時に、香川がエネルギーと経済において自立し、安定した経済と雇用を維持しながら未来への展望をもって存続していくために求められているものです。     
 
環境省は、11月1日、今年から始まった「脱炭素先行地域」づくりの第2回募集の選定結果20件を発表しました。これは、地域が主体となって自然エネルギー事業などに取り組むことによって、気候対策に加えて持続可能なより良い社会の構築を目指す政策です。香川でもこの政策を活かす政治が求められています。香川の未来に向けて、より積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
 
【日時】
2023年1月18日(水)17:00~18:30
 
【テーマ】
2030年削減目標と脱炭素政策 
香川における地域からの脱炭素
 
【対象】
地方自治体の議員・首長(元・前職を含む)
 
【実施形態】
諸事情を勘案して、今回はオンライン開催のみとなります。
  
【参加費】
資料代500円程度(連続講座です。できれば年間コミットでご参加下さい) 
 
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「脱炭素セミナー申込」     
 
(2)内容
 ①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
 ②希望参加形態:Web参加のみ(今回、会場開催はありません)。
 ③電話番号:初めてご参加の方:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
 
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで
 お問い合わせや参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
 
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
 参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
 また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
 
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【次回日時】次の実施を予定しています。
 2023年2月15日(水)17:00~18:30 
 
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.香川の排出削減と脱炭素政策
2.香川における脱炭素先行地域づくり
 
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【自然エネルギー100%社会学習会】
・市民の方を対象として、気候・エネルギーに関する課題を幅広く取り上げます*。
・脱炭素セミナーへのご参加が難しい方は、こちらへのご参加をおすすめします。
*日本〜世界の気候・エネルギー政策、地域からのPPA など
・詳細:第74回自然エネルギー100%社会学習会(1/10)
https://4epo.jp/information/notice/27337.html
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