お知らせ・募集 [香川県] 2022/10/12

第72回自然エネルギー100%社会学習会(11/1)

■自然エネルギー100%社会学習会ご案内
 
昨年ノーベル賞を受賞した真鍋淑郎さんは、「気候モデル」を開発し大気中の二酸化炭素の増加が気候に与える影響を初めて明らかにしました。真鍋さんが気候モデルを用いて1989年に行ったシミュレーション(予測)は、30年後の地球温暖化を予見。
 
現在、気候モデルは、気候予測などに広く活用されています。また、気候モデルを用いて、個々の気象現象がどれだけ温暖化の影響を受けたものかを分析する「イベント・アトリビューション(EA)」と呼ばれる手法も確立しています。

このEAを用いた気象庁などの研究によれば、今年6月下旬~7月初めの日本各地の記録的高温は、地球温暖化が起きていなければ1200年に1度。それが温暖化の影響で5年に1度程度の確率となり、温暖化の影響で発生確率が240倍高まったという。 
 
気候変動について最新の科学的知見をまとめたIPCC『第6次評価報告書』は、次のように述べます。
・地球の平均気温は、産業革命期以前に比べて+約1.1度上昇。
・気候変動は、熱波や豪雨など気象災害を増加させ、すでに広い範囲で損失や被害を引き起こしている。
・人間活動が気候変動を引き起こしていることは「疑いの余地がない」。
・今後、温室効果ガス(GHG)排出量を最大限抑制しても、20年間で一時的に+1.5度に達する可能性がある。
 二酸化炭素などGHGの大幅な排出削減に直ちに取り組めば、今世紀末に+1.4度で安定する可能性もある。
・地球の平均気温上昇を「一時的な+1.5度超えなしに+1.5度より低い水準で安定化させる」には、世界の
 GHG排出量を「2025年までにピークに」「2030年までに34〜60%削減」「2050年までに73〜98%
 削減」が必要。「1.5度目標」は、2021年11月に採択された『グラスゴー気候合意』によって、
 世界の新たな気候目標になりました。
 
各国政府は、「1.5度目標」に整合するようGHGの「2030年排出削減目標の見直しと引き上げ」を求められています。  
 
近年、世界のほとんどの地域では、風力・太陽光などの自然エネルギーは最も低コストのエネルギー。加えて、ロシアのウクライナ侵攻によって化石燃料価格が高騰し、世界では「省エネ・電化・自然エネ転換による脱炭素」が急速に進みつつある。
 
ところが日本では、それに逆行し「石炭・水素・アンモニア・原発による脱炭素」に進もうとしています。
 
しかし、日本には、エネルギー需要を十分に上回る自然エネルギー資源が地域に潜在。その開発・利用によって、すべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなう「自然エネルギー100%社会」が実現可能。2050年までに日本で自然エネルギー100%が実現可能であるとする「自然エネルギー100%シナリオ」は、これまでに少なくとも7つ、公表されています。その多くは、石炭火力と原発ゼロで「1.5度目標」に整合した排出削減と2050年の排出量ゼロ実現が可能としています。
 
香川県は、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が実現可能。2050年には県全体で排出量ゼロが実現可能(一部に新技術が必要)。自然エネルギー転換を地域から事業を興すことによって進めることは、地域付加価値の創出と地域経済循環の拡大をもたらし、地域の雇用を拡大し地域経済を活性化させます。加えてエネルギーの地産地消によって地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%の電力や事業を目指す先進的な産業・企業の誘致・育成を促します。    
 
この学習会は、自然エネルギー100%社会実現に向けて市民の立場から地域~世界の気候・エネルギー問題を考え、地域からの脱炭素・自然エネルギー転換を目指します。これまで関心が無かった方を含め、地域からの脱炭素と自然エネルギー社会構築に関心ある様々な方の積極的なご参加をお待ちします。
 
IPCC:国連気候変動に関する政府間パネル。1988年に設立。世界の195の国・地域が参加。 
       世界中の科学者が協力して、最新の気候科学を反映した気候変動についての報告書を
   定期的に作成している。
   『第6次評価報告書』(2021年8月〜2022年4月公表)は、世界中の研究者が書いた1万4000本の論文を
   引用して世界66カ国の200人以上の執筆者によって作成され、3回の査読を経て公表された。      
   (江守正多氏の解説2021.09.30:https://www.asahi.com/sdgs/article/14446463:より) 
 
COP26:第26回気候変動枠組み条約締約国会議。英国グラスゴーで、2021年10月末〜11月13日に開催。       
 
【日時】
2022年11月1日(火)17:30~19:00 
 
【テーマ】
1.日本の気候・エネルギー政策
2.地域からの脱炭素と地域経済
 
【参加費】
500円程度(22歳以下無料)
*これまで気候・エネルギー問題に関心が無かった方のご参加を歓迎します。
 
【参加申込】
メールで事前申し込みをお願いします。
(1)件名「11月自然エネ学習会申込」
 
(2)以下の内容をお伝え下さい。
 ①氏名(初めての方は所属ないし簡単な自己紹介を添えて下さい。)
 
 ②参加形態:ZOOMを用いたオンライン開催。
       新型コロナが依然「高止まり」状況にあることから、会場開催は行いません。
 
 ③電話番号:初めてご参加の方:案内メールが届かない場合がしばしばあります。
        その場合、電話でZOOMのIDとパスコードをお伝えします。
       (別のメールアドレスでも構いません) 
 
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メールの際は、◎を@にご変更下さい)柏まで
 お問い合わせや参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
 (開始直前には対応しかねる場合もありますのでご了承ください。)
 
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
 参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
 どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
 
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【次回の日時】次の実施を予定しています。
 2022年12月6日(火)17:30~19:00 
 
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.日本の2030年削減目標
2.脱炭素先行地域づくり
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関連して、気候・エネルギー問題を地域の政策課題として考える「かがわの脱炭素政策セミナー」を、自治体の議員・首長(前・元職を含む)を対象として開いています。「1.5度目標」と整合する2030年排出削減目標・2050年排出量実質ゼロを実現する香川県8市9町の気候・エネルギー政策を検討します。地元の自治体議員の方には、ぜひこちらをお勧めしてください。
 
■かがわの脱炭素政策セミナー ~政策決定者向け自然エネルギー講座(第19回)(11/9)
https://4epo.jp/information/notice/26680.html