グリーンリカバリーセミナー 〜政策決定者向け自然エネルギー講座(第6回)〜(10/13)
新型コロナ感染はひと頃に比べ減少の傾向にあります。しかし、依然として医療の逼迫が続く地域もあり、香川県も例外ではありません。感染の再拡大を起こさない形で、安心して過ごせる日常生活を取り戻し、雇用を守り経済を回復させる政策が求められています。
併せて、地球温暖化(気候変動)も世界的な喫緊の課題です。日本では今年、熱海市の土砂災害など大雨による災害が各地で起きています。2018年の西日本豪雨は「温暖化の影響がなかったと仮定した場合に比べ大雨の発生確率が3.3倍になっていた(気象研究所)」とされています。世界では、北米の熱波(6~7月)は、「温暖化によって発生確率が150倍になった」と分析され「温暖化がなければ起こりえなかった」とされています。この他、中国の「千年に一度」と言われる大雨と大洪水(7月)、ドイツ・ベルギーの大洪水なども、温暖化による影響が論じられています。
地球温暖化は、「気候災害」につながる、いま現在の世界の「気候危機」問題です。IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が発表した『第6次評価報告書 第1作業部会報告 (8/9)』は、人間活動と地球温暖化の関連性は「疑う余地はない」としています。「温室効果ガス排出量を2050年までにゼロ」とし、地球の平均気温上昇を産業革命期から「1.5℃上昇」以内に抑えることが、世界的な課題となっています。
今春、「地球温暖化対策推進法」が改正され、「2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロ」目標が明記されました。都道府県など対して、CO2排出削減のため、自然(再生可能)エネルギー活用を推進し地域内での太陽光や風力の導入目標を定めることが義務付けられました。地方自治体には、地域における自然エネルギ−拡大に、より積極的に取り組むことが求められています。
日本では「コストが高い」と言われる自然エネルギーですが、すでに世界の7割以上の地域で最も低コストのエネルギーとなっています。蓄電池のコスト低下も相まって、世界では、自然エネルギーへのエネルギー転換が急速に進んでいます。多くの国・州・自治体・企業・諸団体が「2050年までに自然エネルギー100%」を宣言し、その実現に向けて行動しています。
自然エネルギー事業は、原発や化石燃料よりも、より大きな雇用を生みます。地域の自然資源を使って地域のエネルギー自立をはかり、地域から燃料費の流出を抑えて地域経済循環を創ることができます。地域主導で自然エネルギーを拡大することは、地域の雇用を増やし地域経済を活性化させます。それゆえ、「グリーンリカバリー」(コロナ禍からの復興にエネルギー転換促進を含めた政策)が、世界の各国・各地域で、提唱され、政策化されています。
香川県においても、地域の自然環境や景観を守りながら、地域社会の参加や合意を重視し、地域に便益をもたらす形で自然エネルギーを拡大しエネルギー転換を進める政策が求められています。地域から自然エネ事業を興し、併せてエネルギー効率の向上を図るための政策について、足元から考え、具体化する。このセミナーが、そのための第一歩となることを願っています。
志ある方のご参加をお待ちしています。
【日時】
2021年10月13日(水)17:00〜18:30(前半プレゼン、後半質疑応答:前半だけ参加可)
【対象】
地方自治体の議員・首長(ないし経験者)
【テーマ】
先進地域の「2030年削減シナリオ」と自然エネルギー条例 / 香川の脱炭素シナリオ
【参加費】
資料代500円程度
【実施形態】
(A)会場参加 ないし (B)Web参加:いずれも事前申し込みが必要です。
※新型コロナウイルス感染症の影響で、会場参加を取りやめ、Webのみの開催となる場合があります。
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「GRセミナー申込」
(2)内容
①氏名(双方向的な講座ですので、初めての方は所属・簡単な自己紹介を添えて下さい。)
②希望参加形態:次のいずれかでお願いします。
(A)会場参加・ (B)Web参加
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp(メール送信の際は◎を@に変更してください)柏まで
お問い合わせや参加申込みには、可能な限り直前まで受け付けます。
(A)会場参加について
【場所】
四国環境パートナーシップオフィス(四国EPO)
(高松市寿町2-1-1高松第一生命ビル新館3階)
https://4epo.jp/about/access
・感染症予防のため、参加は5名まで:必ずマスク着用をお願いします。
・入口にアルコール消毒液がありますのでご利用ください。
・咳エチケット・頻繁な手洗い・手指消毒などをお願いいたします。
・当日体調がすぐれない場合はご来場をご遠慮下さい( その旨連絡いただければ幸いです)
・新型コロナウイルス感染症の影響で、会場参加を取りやめ、Webのみの開催となる場合があります。
・当日来所された方には連絡先(名前・所属・電話番号)の記録をお願いします。
(B)Web参加について
・ZOOMを利用します。
・参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
【今後のテーマと予定】
月1回の連続講座です。香川県と8市9町の「2030年温室効果ガス削減政策」と「2050年温室効果ガス排出量実質ゼロ」シナリオ、自然エネルギー条例、地域主体の自然エネ拡大とエネルギー効率向上による雇用拡大と持続的な地域づくりなどをテーマとして扱っていきます。今後は講演会やシンポジウムも行う予定。
11月は10日(水)の実施を検討しています。