グリーンリカバリーセミナー 〜政策決定者向け自然エネルギー講座(第4回)〜(8/18)
東京オリンピックが続く一方、新型コロナは全国で1.5万人・東京都で5千人を超える感染が確認されるなど感染拡大が続き、医療の逼迫が大きな社会問題となっています。
一方で、世界各地で記録的な大雨による洪水被害が相次ぐなど、気候危機もまた、世界に共通する喫緊の課題です。世界気象機関(WMO)は、2020年の地球の平均気温は産業革命期の水準を1.2°C上回るレベルであり、今後5年のうちに1.5°Cを超える恐れがあると指摘しています(WMO 2020/12/2)。
「温室効果ガス排出量を2050年までにゼロ」とし、地球の平均気温上昇を産業革命期から「1.5℃上昇」以内に抑えることは、今や世界の共通目標です。それを、どのように実現するか?が問題です。
国会では「改正地球温暖化対策推進法」が、5月末に成立しました。この法改正によって「温暖化対策の推進は、50年までの脱炭素社会の実現を旨として行わなければならない」という基本理念が加えられ、「2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにする」という目標が法律として明記されました。この温暖化対策の政策目標は、2050年まで継続するものです。
都道府県・政令市・中核市に対しては、自然(再生可能)エネルギー活用推進のために、地域内での太陽光や風力の導入目標を定めることが義務付けられました。市町村が自然エネルギ−発電所の「促進区域」の設定に努めることや自然エネ発電所の建設において周辺住民と合意の上で環境影響評価(アセスメント)の手続きを一部省略できる規定も設けられました。地方自治体は、地球温暖化対策として地域における自然エネルギ−の拡大に、より積極的に取り組むことが求められます。
すでに世界の7割以上の地域で、自然エネルギーは最も低コストのエネルギーです。リチウムイオン電池のコストも、世界では22年間で1/100程度、ここ10年間では1/5~1/9程度に下がりつつあります。
これを背景に世界では化石燃料から自然エネへの「エネルギー転換(エネルギーヴェンデ」が加速しています。多くの国・州・自治体・企業・諸団体が「2050年まで(orもっと早く)に自然エネ100%による排出量ゼロ」を宣言し、その実現に向けて行動しています。
自然エネルギー事業は、原発や化石燃料よりも、より大きな雇用を生みます。地域の自然資源を使って地域のエネルギー自立をはかり、地域から燃料費の流出を抑えて地域経済循環を創ることができます。地域主導で自然エネルギーを拡大することは、地域の雇用を増やし地域経済を活性化させます。それゆえ、「グリーンリカバリー」(コロナ禍からの復興にエネルギー転換促進を含めた政策)が、世界の各国・各地域で、提唱され、政策化されています。
第6次エネルギー基本計画が発表され、電源構成における自然エネルギー比率は22〜24%から36〜38%へと引き上げられました。環境破壊を引き起こさず、社会的公正さを損なわない、地域に便益をもたらす形のエネルギー転換を進める政策が求められています。地域から自然エネ事業を興し、併せてエネルギー効率の向上を図るための政策について、足元から考え、具体化する。このセミナーが、そのための第一歩となることを願っています。志のある方のご参加をお待ちしています。
【日時】
8月18日(水)17:00〜18:30(前半プレゼン、後半質疑応答:前半だけ参加可)
【対象】
地方自治体の議員・首長(ないし経験者)
【テーマ】
自治体の温室効果ガス削減と自然エネルギー条例
【参加費】
資料代500円程度
【実施形態】
(A)会場参加 ないし (B)Web参加:いずれも事前申し込みが必要です。
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「GRセミナー申込」
(2)内容
①氏名(双方向的な講座を目指していますので、初めての方は、所属・簡単な自己紹介を添えて下さい。)
②希望参加形態:次のいずれかでお願いします。
(A)会場参加・ (B)Web参加
(3)お問い合わせや参加申込みには、可能な限り直前まで受け付けます。
(A)会場参加について
【場所】
四国環境パートナーシップオフィス(四国EPO)
(香川県高松市寿町2-1-1高松第一生命ビル新館3階)
https://4epo.jp/about/access
・感染症予防のため、参加は5名まで:必ずマスク着用をお願いします。
・入口にアルコール消毒液がありますのでご利用ください。
・咳エチケット・頻繁な手洗い・手指消毒などをお願いいたします。
・当日体調がすぐれない場合はご来場をご遠慮下さい( その旨連絡いただければ幸いです)
・当日来所された方には連絡先(名前・所属・電話番号)の記録をお願いします。
・申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp 柏まで(メール送信の際は◎を@に変更してください)
(B)Web参加について:ZOOMを利用します。
・参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
・参加ご希望の方は、メールでお申し込みください
・申込先:(A)と同じ。
【今後のテーマと予定】
月1回の連続講座として実施します。自治体の温室効果ガス削減政策、自然エネルギー条例、地域主体の自然エネ拡大とエネルギー効率向上による雇用拡大と地域経済の活性化などをテーマとして扱っていきます。今後は講演会やシンポジウムも行う予定。