カニ博士の干潟のセミナー(6/14)
~湿地のグリーンウェイブ2015 環境省重要湿地500の徳島の水辺を再発見しよう!~
吉野川と勝浦川はともに徳島市という大都市にありながら、日本から失われつつある強内湾系の干潟生態系を具えもつ貴重な自然遺産である。
これまで吉野川の第十堰問題を始め、橋の建設や埋め立てなどの人為的改変事業を受けながらも、両地域は、今なおその貴重な干潟生物の多様性を維持している。
とくしまの自然観察の会など吉野川で活動をしている市民の皆さんより依頼を受けて行った吉野川河口域でのシオマネキ類の分布調査以来、私は、吉野川河口域と勝浦川河口域の貴重な干潟生物を対象にした様々な生態学的研究を行ってきた。
それはこの地域のもつ干潟環境・干潟生物が、他に類をみないほどの貴重な特徴を有していたからに他ならない。15年間に亘り、この2つの河口域を調査フィールドとして活用させていただいたその研究の成果を披露し、吉野川・勝浦川の河口域のもつ貴重性の認識の一助とさせてもらいたい。
研究成果の概要は、シオマネキ類の行動生態・分布生態・生活史、ヨシ原内イワガニ類の共存機構、そして勝浦川や吉野川のカニ類のもつ遺伝的特徴である。
吉野川のこと勝浦川のこと、徳島の干潟のお話がまとまって聴けるチャンスです。
【日 時】
6月14(日) 14:00~16:00
※ 事前申し込み不要。当日参加、大歓迎です。
【会 場】
ふれあい健康館 2階 第4会議室
(徳島市沖浜東2-16)
【参加費】
無料 吉野川、勝浦川、徳島の水辺の環境に関心がある方はどなたでもご参加できます。
【演題・講師】
『吉野川と勝浦川の干潟生物のもつ価値—15年間の研究成果から』
■和田 恵次(わだ けいじ)氏
1950年和歌山県和歌山市生まれ
奈良女子大学研究院自然科学系 教授専門は動物生態学、海洋生物学。
主な研究テーマは干潟のカニ類の行動、生態、系統進化、保全生物学。
干潟関連の著書に「干潟の自然史ー砂と泥に生きる動物たち」(京都大学学術出版会, 2000)、「海洋ベントスの生態学」(日本ベントス学会編、責任編集、東海大学出版会, 2003)、「干潟の絶滅危惧動物図鑑 海岸ベントスのレッドデータブック」(日本ベントス学会編、分担執筆、東海大学出版会, 2012)など
【主催・問合せ】
とくしま自然観察の会
〒770-0944
徳島市南昭和町3-19-1
FAX:088-623-6783
E-mail:madoguchi◎shiomaneki.net(◎を@に変えて送信してください。)
【後 援】
徳島市教育委員会
【協 賛】
パタゴニア神戸