お知らせ・募集 [オンライン] 2024/10/02

かがわの脱炭素政策セミナー ~政策決定者向け自然エネルギー講座(第42回:2024/10/16)

産業革命期と比較した世界の平均気温は、2022年には+1.2度であったのが、翌2023年には+1.48度となり、今年1月以降は直近1年間の世界平均気温が1.5度を超える状況が8か月続く。あと4か月「直近1年間の1.5度超え」が続くと、2024年は少なくとも「1.5度のオーバーシュート」が起きたことになり、「1.5度の気候ティッピングポイント」が現実の問題となりつつある(*1)。
世界では気候問題に対する危機意識がより高まり、化石燃料から自然エネルギーへの自然エネルギー転換と省エネ(エネルギー効率の向上)による気候危機対策を強めている。昨年末のCOP28では、世界全体で「2030年までに自然エネルギー設備容量を3倍に増やす・省エネ改善率を2倍にする」及び「化石燃料からの脱却を図り, この重要な10年にその行動を加速させる」ことに世界は合意した(*2)。今年4月末のG7気候エネルギー環境相会合の共同声明には「石炭火力発電の2030年代前半までの段階的廃止」が盛り込まれ、年限を定めた石炭火力廃止のG7合意が初めて成立(*3)。このように、世界は「1.5度目標」に整合するよう脱炭素を加速させている。日本も気候・エネルギー政策の根本的な見直しを迫られている(*3)。
自然エネルギー転換とりわけ風力発電・太陽光発電は、エネルギー分野において最も低コストで潜在量が大きいCO2排出削減策とされる(*4)。風力・太陽光は、日本を含む世界の大部分で、すでに最も安価なエネルギーになっている(*5)。また、自然エネルギー事業は化石燃料産業の3倍の雇用を生み出すとされている。これらを背景に、先進諸国ではインフレ抑制法(米)・EUネットゼロ産業法など、国内•地域内における自然エネルギー産業の強化をはかる政策を推進。日本は、このような政策を欠く。また、電源構成における自然エネルギー比率は低い。しかし、自然エネルギーの潜在量には恵まれており、先進地域では地域からの自然エネルギー拡大が進む。環境省が2022年に始めた、2030年までに自然エネルギー電力100%の「脱炭素先行地域」を全国で100か所つくる政策では、現在38道府県の82地域が脱炭素先行地域づくりに取り組む。この政策は、単なる気候危機対策ではなく、地域経済を活性化させ地域課題の解決をはかり持続的な地域社会を構築し地方創生に資することを目的とする。
自治体が、高い温室効果ガス削減目標を掲げ地域主導で脱炭素に取り組むことは、地球の気候危機抑制に貢献するだけでなく、地域社会の雇用・経済・持続・災害などに大きな便益をもたらす。香川のほとんどの自治体は、既存の技術を用いて2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。省エネ・電化・自然エネ転換によって県内のCO2排出量を2030年までに60%以上削減し、2050年までに排出ゼロを実現できる(*6)。このような知見を政策に反映させるべく香川の未来に向けて積極的に気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
*1:コペルニクス気候変動サービス:参考FB:https://www.facebook.com/profile.php?id=61553065040074:2024/9/7/17:35
*2:COP28=第28回国連気候変動枠組条約締約国会議(2023/11/30~12/13)
*3:同会合では、2022~23年に「2035年までに電力部門の完全又は大宗の脱炭素化の達成」及び「国内の排出削減対策が講じられていない石炭火力発電の段階的廃止を加速する」の合意が成立し、共同宣言に書かれてきた。
*4:国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『第6次評価報告書 統合報告書』(2023/3)
*5:PPA事業は石炭火力や原発よりも屋根上太陽光が低コストゆえに成り立つ。
*6:歌川学氏の脱炭素シナリオ2023/8/21

【日時】
2024年10月16日(水)17:00~18:30
*日時については柔軟に対応しますのでご相談ください。

【香川における地域からの脱炭素政策に関する継続的テーマ】
気候市民会議・未来世代幸福法・自然エネ100%シナリオ・2030年及び2035年削減目標・脱炭素先行地域・地域新電力・ソーラーシェアリング(設備と営農)・建築物再エネ促進区域制度・屋根上太陽光義務化・PPA・住宅の省エネと断熱等

【実施形態】
オンライン(ZOOM)開催

【参加費】
500円(連続講座です。できれば年間参加コミットでご参加ください)

【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「10月脱炭素セミナー申込」
(2)内容
 ①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
 ②希望参加形態:今回「 オンライン」のみです。
   ③電話番号:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
(3)申込先:hibire2023◎gmail.com(メールの際は◎を@にご変更下さい)柏まで。参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けますが、早めにお願いします。

【Web参加について】
・ZOOMを利用します。参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールでご連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。

【主催】自然エネルギー100%社会学習会

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【次回予定】 次の実施を予定しています。
2024年11月20日(水)17:00~18:30
【 テーマ 】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
世界と日本の気候危機対策 / 地域からの脱炭素と地域経済
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■10月自然エネルギー100%社会学習会
2024年10月12日(火)17:30~19:00
詳 細:https://4epo.jp/information/notice/32400.html
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