9月自然エネルギー100%社会学習会(第94回:2024/9/10)
コペルニクス気候変動サービス(C3S)の速報値によれば、▷今年8月の世界平均気温は観測史上最高であった昨年8月の16.82度を上回るのは確実、▷2月の世界平均気温は、2年連続で観測史上最高を更新。
今年8月の米海洋大気局(NOAA)の発表と今回のC3Sの速報値を重ねると、▷月ごとの世界の平均気温は15か月連続で観測史上最高を更新した可能性がある(*1) 。
世界では、気候変動が原因と考えられる気候災害が深刻さを増している。世界では気候問題に対する危機意識がより高まり、化石燃料から自然エネルギーへの自然エネルギー転換と省エネ(エネルギー効率の向上)による気候危機対策を強めている。昨年末のCOP28では、世界全体で「2030年までに自然エネルギー設備容量を3倍に増やす・省エネ改善率を2倍にする」及び「化石燃料からの脱却を図り、この重要な10年にその行動を加速させる」ことに世界は合意した(*2)。今年4月末のG7気候エネルギー環境相会合では「石炭火力発電の2030年代前半までの段階的廃止」が共同声明に盛り込まれた。年限を定めた石炭火力廃止のG7合意は初めて(*3)。このように、世界は「1.5度目標」に整合するよう脱炭素を加速させている。日本も気候・エネルギー政策の根本的な見直しを迫られている(*3)。
自然エネルギー転換とりわけ風力発電・太陽光発電は、エネルギー分野において最も低コストで潜在量が大きいCO2排出削減策とされる(*4)。日本を含む世界の大部分で、風力・太陽光はすでに最も安価なエネルギーになっており(*5)、これを背景に世界では「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」政策が奔流となっている。日本は、自然エネルギー電力の比率が低く、自然エネルギー転換に大きく出遅れている。しかし、自然エネルギー資源の潜在量には恵まれており、先進地域では地域からの自然エネルギー拡大が進む。環境省が2022年に始めた、2030年までに自然エネルギー電力100%の「脱炭素先行地域」を全国で100か所つくる政策では、現在73地域が脱炭素先行地域づくりに取り組む。この政策は、単なる気候危機対策ではなく、地域経済を活性化させ地域課題の解決をはかり持続的な地域社会を構築し地方創生に資することを目的とする。自治体が、高い温室効果ガス削減目標を掲げ、地域から積極的に脱炭素に取り組むことは、地球の気候危機抑制に貢献するだけでなく、地域社会の雇用・経済・持続・災害などにも有益。香川のほとんどの自治体は、既存技術を用いて2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。省エネ・電化・自然エネ転換によって県内のCO2排出量を2030年までに60%以上削減し、2050年までに排出ゼロを実現できる(*6)。
自然エネルギー100%社会学習会は、自然エネルギー社会実現に向けて、市民の立場から地域からの脱炭素・自然エネルギー転換を目指す会です。関心ある方の積極的なご参加をお待ちします。
*1:AFP BBNews2024/9/5及びウェザーニュース2024/08/14/14:04 参照
*2:COP28=第28回国連気候変動枠組条約締約国会議(2023/11/30~12/13)
*3:同会合では2022~23年の共同宣言において「2035年までに電力部門の完全又は大宗の脱炭素化の達成」及び「国内の排出削減対策が講じられていない石炭火力発電の段階的廃止を加速する」の合意はすでに成立していた。
*4:国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)『第6次評価報告書 統合報告書』(2023/3)
*5:PPA事業は石炭火力や原発よりも屋根上太陽光が低コストゆえに成り立つ。
*6:歌川学氏の脱炭素シナリオ2023/8/21
【日時】
2024年9月10日(火)17:30~19:00
【香川における地域からの脱炭素に関する継続的テーマ】
気候市民会議・未来世代幸福法・自然エネ100%シナリオと2030年及び35年削減目標・脱炭素先行地域・地域新電力・ソーラーシェアリング(設備と営農)・建築物再エネ促進区域制度・屋根上太陽光義務化・オンサイト~オフサイトPPA・住宅の省エネ・断熱等
【実施形態】
オンライン(ZOOM)開催
【参加費】
参加は無料:できれば運営費のカンパをお願いします。
【参加申込】
メールで下の形でお願いします。
(1)件名「9月自然エネ学習会申込」
(2)内容 ①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
②希望参加形態:今回は「 オンライン」のみ。
③電話番号:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
(3)申込先:hibire2023◎gmail.com(メールの際は◎を @ にご変更下さい)柏まで参加申込みは、可能な限り直前まで受け付けます。
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールでご連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
【主催】
自然エネルギー100%社会学習会
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【次回日時】次の実施を予定しています。
2024年10月8日(火)17:30~19:00
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.世界と日本の気候危機対策
2.地域からの脱炭素と地域経済
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■かがわの脱炭素政策セミナー
日 時:2024年9月18日(水)17:00~18:30
詳 細:https://4epo.jp/information/notice/32151.html
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