お知らせ・募集
[香川県]
2022/07/15
かがわの脱炭素政策セミナー:政策決定者向け気候・エネルギー講座(第16回)(8/10)
◼️かがわの脱炭素政策セミナーご案内
IPCC『第6次評価報告書』(昨年8月〜今年4月公表)は、気候変動について次のように述べています。
・地球の平均気温は、産業革命期以前に比べて約1.1度上昇した(第1作業部会報告書)。
・気候変動は、熱波や豪雨など気象災害を増加させ、すでに広い範囲で損失や被害を引き起こしている
(第2作業部会報告書)。
(第2作業部会報告書)。
・人間活動が気候変動を引き起こしていることは、「疑いの余地がない」。
・今後、温室効果ガス(GHG)排出量を最大限抑制しても、地球の平均気温は20年間で一時的に産業革命期より
も+1.5度に達する可能性がある。直ちに大幅な排出削減に取り組めば、今世紀末に+1.4度で安定する可能
性もある(第1作業部会報告書)。
も+1.5度に達する可能性がある。直ちに大幅な排出削減に取り組めば、今世紀末に+1.4度で安定する可能
性もある(第1作業部会報告書)。
・地球の平均気温上昇を「+1.5度より低く抑えて安定化させる目標」を、「一時的な+1.5度超え」(オーバー
シュート)なしに実現するには、世界のGHG排出量を「2025年までにピークに」「2030年までに34〜60%
削減」「2050年までに73〜98%削減」することが必要。(第3作業部会報告書)。
シュート)なしに実現するには、世界のGHG排出量を「2025年までにピークに」「2030年までに34〜60%
削減」「2050年までに73〜98%削減」することが必要。(第3作業部会報告書)。
このような「科学の要請」に基づいて、各国政府は「1.5度目標」に整合するよう「2030年GHG排出削減目標引き上げ」「GHG排出量実質ゼロの年限を前倒し」など、「脱炭素」の動きを加速させています。
昨年、COP26で採択された『グラスゴー気候合意』によって、「1.5度目標」は世界の新たな気候目標になりました。
世界では、「1.5度目標」実現に向けて 「省エネ・電化・自然エネルギー転換による脱炭素」が本流となっています。
自然エネルギー(とりわけ太陽光発電・風力発電)は、世界の8〜9割の地域で最も低コストのエネルギーになっており、これを背景として世界では「自然エネルギー転換」が急速に進み、社会を大きく変えつつあります。
日本のエネルギー政策は、世界と真逆の「石炭+CCUS・水素・アンモニア・原発による脱炭素」の方向に進もうとしています。しかし、日本には、エネルギー需要を十分に上回る量の自然エネルギー資源が、それぞれの地域に潜在しています。その開発・利用によって、社会のすべてのエネルギーを自然エネルギーでまかなう「自然エネルギー100%社会」が実現可能です。2050年までに日本で自然エネルギー100%が実現可能であるとする「自然エネルギー100%シナリオ」は、2020~22年に少なくとも7つ、シンクタンクや研究機関などから公表されており、その多くは、2030年までに石炭火力を廃止し2050年までに排出量ゼロを実現する、1.5度気候目標に整合した排出削減が可能としています。
自然エネルギー100%社会は、同時に「脱炭素社会」。環境省は今年から「脱炭素先行地域」づくりを開始。7月から第2回の募集が始まります。これは、地域から進める気候政策であると同時に、地域から持続可能なより良い地域社会の構築を目指す政策でもあります。香川でも、この政策を活かす政治が求められています。
香川県の8市9町のほとんどは、既存の技術で2050年を待たずに自然エネルギー100%が可能。その先、自然エネルギー由来の余剰電力の県外輸出が可能(県外への燃料費流出がなくなり電力輸出で稼げる県に)。エネルギー効率の向上・電化・自然エネルギー転換を進めることによって、県内のCO2排出量は2030年までに64〜68%削減(2013比)でき、2050年までに排出ゼロを実現できます(現在の技術を用いて99%削減し、残りの削減は新技術を利用*)。
地域から自然エネルギー転換をはかる政策は、その関連産業の拡大によって、地域の雇用を拡大し、地域に経済循環を起こし、地域経済を活性化させます。また、エネルギーの地産地消によって地域の持続可能性・エネルギー安全保障・災害耐性の向上などに貢献し、自然エネルギー100%を志向する先進的で新しい産業・企業の誘致・育成を促します。
(*歌川学氏の脱炭素シナリオ2021/12/12)
自然エネルギー社会を目指す政策は、気候政策として香川と世界のために求められていると同時に、香川がエネルギーと経済において自立し、安定した経済と雇用を維持しながら未来への展望をもって存続していくために求められているものです。香川の未来に向けて、気候・エネルギー政策に取り組むみなさまのご参加をお待ちします。
注
IPCC :(Intergovernmental Panel on Climate Change)国連 気候変動に関する政府間パネル。
1988年に国連環境計画と世界気象機関によって設立。世界の195の国・地域が参加。
世界中の科学者が協力して、最新の気候科学を反映した気候変動についての報告書を定期的に作成し
ている。
ている。
COP26:第26回気候変動枠組み条約締約国会議。英国グラスゴーで、2021年10月末〜11月13日に開催。
【日時】
2022年8月10日(水)17:00~18:30
【テーマ】
日本の2030年削減目標 / 自治体による脱炭素の取り組み
香川県での地域からの脱炭素政策について考えます。
【対象】
地方自治体の議員・首長(元・前職を含む)
【実施形態】
諸事情を勘案して、今回はオンライン開催のみとなります。
【参加費】
資料代500円程度(連続講座なので、できれば年間コミットでご参加ください)
【参加申込】メールで下の形でお願いします。
(1)件名「脱炭素セミナー申込」
(2)内容
①氏名(初めての方は、簡単な自己紹介をお書き添え下さい。)
②希望参加形態:Web参加
③電話番号:初めてご参加の方:案内メールが届かない場合など、緊急連絡に利用します。
(3)申込先:stnylbv4926◎mb.pikara.ne.jp 柏まで←◎を@に変更
お問い合わせや参加申込みには、可能な限り直前まで受け付けます。
【Web参加について】
・ZOOMを利用します。
参加方法などは、お申込みいただいた方に開始前にメールで連絡差し上げます。
・運営上不行き届きなことが起こるかも知れません。その節はご容赦ください。
また、どのような不都合があったか、お伝えいただければ次から活かします。
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【次回日時】次の実施を予定しています。
2022年9月14日(水)17:00~18:30
【テーマ】※実施日時やテーマ等は変更する場合があります。
1.日本の2030年削減目標
2.地域からの脱炭素
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◼️自然エネルギー100%社会学習会について
・市民の方を対象として、気候・エネルギーに関する課題を幅広く取り上げます*。
・歌川さん脱炭素シナリオ深掘りは、こちらでも扱います(全く内容とは限りません)。
・脱炭素セミナーへのご参加が難しい方は、こちらへのご参加をおすすめします。
*日本〜世界の気候・エネルギー政策、地域からのPPA など
・詳細は、四国EPOホームページの案内をご覧ください。
■第69回自然エネルギー100%社会学習会(8/2)