3S活動がエコにつながる
企業のほとんどが、コスト削減や防災・減災、3Sや5S、CSR活動等なんらかの活動を行っています。しかし、その活動が他の視点からみるとどう映るのかについて、考える機会はなかなかないのでは?今回は、3S活動がエコに結び付く事例について紹介します。
取材で伺ったのは、徳島県藍住町内にある㈱ふじやの物流センター。徳島県内で焼肉や和食をはじめとした飲食店を経営している企業です。県内各所に店舗があり、各店に何をどれくらいの量届けるかに関わるのがセンターの主な業務。縁の下の見えない業務ですが、間違ったり遅れたりすると支障をきたすことになるだけに、ミスや誤配送をできる限り減らすことが重要です。そんな業務の中から生まれたアイデアは、ユーモアと英知にあふれ、簡単そうなんだけど、思いつかないという、工夫に満ちたものでした。
例えば、こちらの「切り身ちゃん」イカの切り身用の段ボール。なんの変哲もない段ボールなのですが、段ボールの高さと強度がぴったりということで、センター内の当日配送数を分別する商品の仕切りとして採用。これで、ピッキングミスが劇的に減少したというからすごいです。
さらなる秘策としては、棚卸の救世主「ナンプレ君」ボトルの大きさの丸の中に数字を順番に羅列したナンバープレート。この番号の印の上に順番に商品を配置することによって、一目で在庫数が確認できるようになりました。
この他にも、LED照明への切り替えや陳列棚の天板を取り外しビニール張りに変更、薄暗い作業環境を明るくする工夫など、センターの各所に創意工夫を発見することができました。
その結果は、誤配送の軽減や無駄な商品在庫の減少、廃棄商品の減少に始まりスタッフの作業軽減、電気代の削減など驚くほどの削減成果が上がっていました。私たちも3S活動が、エコに結び付くことを実感する良い機会を得ました。
企業の環境活動を推進したいと思っていても、なかなかきっかけがないと思っていましたが、エコ活動はこんな身近なところにあり、実践の成果を図る方法があることに気づかせて貰えました。