2017/11/30

室戸ユネスコ世界ジオパーク

高知県の東、太平洋に突き出た室戸市一体は大地の変動の歴史が見られる場所としてユネスコ世界ジオパークに認定されている。ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいう。現在世界ジオパークに認定されたところは、35カ国、127地域で、日本では8箇所。室戸ジオパークは2011年9月18日に認定された。(日本ジオパークネットワークHPより)

室戸ジオパークの特徴は、1000年に最大2mという大地の隆起が確認されており、大地の歴史やその出来事が確認できる場所として、世界でも大変貴重な場所となっている。例えば、空海の悟りの場となった御厨人窟・神明窟は、約1200年前に海水により削られて出来た洞窟で、空海の時代の洞窟は今よりもずっと海に近く、内部からは空と海しか見えなかったといわれている。

さらにダイナミックな地球のさまざまな出来事を伝える現場として、黒耳海岸(行当岬新村海岸)では、約3,000万年~4,000万年前に海底に堆積した地層を見ることができる。ここでは、砂や泥が層となって幾つも重なるタービダイト層が水平の状態から立ち上がった状態や、海底の地滑りが原因で平行に重なった地層のうちの一層準だけの構造が乱れているスランプ構造、水流によって形成された漣痕(レンコン)、生き物の痕跡が残された生痕化石、地震時の液状化で出来た化石と言われる砂岩岩脈などが、隆起により地上で間近で見ることができる。

西側の海岸段丘と遠浅の海底地形は、農業や漁業を生業とした地域の産業や文化を育んできた。それとは対照的に東海岸は、急角度で落ちる断層崖となっており、海洋深層水の取水を行うなど、地形の特徴を活かした産業が形成されている。

このように、室戸ジオパークは、特徴的な地形と気候、それらの恵みを活かした人々の暮らしや産業を体験できる、何度も訪れたくなる魅力的な地である。ジオパークのツアーガイドはこれらを分かりやすく説明してくれる。景色や風景を見る目が変わる、そんな体験が出来る場所である。