2018/02/28

地域が家族。社会の弱者が支え合う日高村の実現を 高知県日高村の「日高わのわ会」の取り組み紹介

人口約5000人の村で、年をとっても障がいをもっていてもその人らしく暮らしていける村を目指し活動しているNPOがある。NPO法人「日高わのわ会」、平成15年に子育てのお母さん達が集まり、子育ての悩みを共有しながら喫茶を運営する有償のボランティア活動を始めた。現在は年になんと、7-8000万の事業を展開するまでになっており、地域になくてはならない組織になっている。

この取り組みを始めた安岡千春さんはもともと子育て支援センターの保育士さん。子育て中のお母さんが集まり話をしている中で紙芝居をつくり、学校で子ども達に聞かせる活動を思いついたのがきっかけだとか。弱者もサービスを受けるだけでなく、サービスの担い手にもなり、いろんな人が支え合い、大きな家族のように輪になることがこの名前にこめられている。

 

事業は次の5つの部門に分かれており、それぞれの部で工夫した運営をしている。

・総務部「日高げんきクラブ」
住み慣れた我が家で一日でも永く生活してもらえるために、介護保険にかからない人たちへの支援を行っている。例えば、買い物のサービスやリハビリのサポーター、農作業のお手伝いと幅広い。

・喫茶部「おもてなしクラブ」
日高村の野菜を使ったランチや宅配弁当などの提供。

・福祉部「わっはっはクラブ」
その人にあったプランで支援を行う。就労支援B型事業所、障害者日中一時事業所、グループホーム輪が家などの運営。

・児童福祉部「チャイルドクラブ」
地域で子育てを応援するため、一時保育、託児ルーム、障害児日中一時保育などの運営。

・販売部「とまとクラブ」
日高村のシュガートマトを活用した商品開発・販売。
このトマトとの出会いは、農家にトマトの収穫作業を手伝っていたことから始まる。JAの規格外のトマトはまだ食べられるのに捨てられており、農家は年間約7万円ほどの産業廃棄物処理費用を支払っていたようだ。それは「もったいない」ということで、喫茶で提供していると、トマトソースの味が評判となり、商品化につながっていった。今では「日高わのわ会」の看板商品となっている。平成22年には2トンの回収量だったものが、29年には7.3トンにもなっている。食品ロスを減らすことで処分費用の削減にもなり、さらに「日高わのわ会」が買い取ることによって農家の収入増につながっているという。

「日高わのわ会」がこれまでの活動で獲得してきた物は、3つ。
①人の輪:みんながつながり輪になる
②話の輪:みんなで輪になり話をしよう
③平和の輪:社会の一番小さな家族。そこで生活する質を大切にする。

これからさらに日高村と「若者の輪」「都会の輪」「就労の輪」を広げ、各地とつながり、交流の輪が広がることに夢がふくらんでいる。
 
小さな村だけどこのような支え合いの仕組みが地域でできると日本全体の底上げにつながる。大都市が一人勝ちしても社会全体は良くならない。地方で地域の単位でこのようなつながりや仕組みがあちこちでできるとさらに大きな輪になっていくことと期待したい。